『図解雑学聖書』読了(追記あり)

 関田寛雄さん監修の、『図解雑学聖書』を読みました。


聖書 (図解雑学)

聖書 (図解雑学)

  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2020/05/31
  • メディア: 単行本

 感想は追記で挙げますので、しばらくお待ち下さい。

 

   追記・感想

 

 聖書の全編をざっと紹介する本。

 旧・新約聖書をそのまま全部読み切ってしまうのはかなり骨の折れることです。

 特に旧約の史実を綴った部分は、誰がどうした、どこで誰とどうなった、という記

載の連続でなかなか楽には読めません。

 聖書本編のそれぞれの書の概略が図解で載っていて、分かりやすいです。

 私の知らなかった処では、士師記が、イスラエルの民が異教の神に傾倒したときに、

神の怒りの結果として他国の攻撃を受け、悔い改めて神に救いを求め、その祈りに応

えて神が士師を登場させる。この循環が何度もあった時代の物語りであるという点で

した。士師というのは、直接神の声を聞ける人で、軍を統率して侵略してくる他国と

戦った人でした。

 旧約の時代は、神が罰を与えられている場面が多いです。

 列王記時代の三人の王も途中からは堕落していきました。

 ダビデも不倫の罪の上に、その夫を前線に送り込んで死なせるという大罪(ユダヤ

教では姦淫自体が死に価する大罪ですが)を犯したので、不倫相手バト・シェバとの

間に出来た子は生後まもなく神に命をとられています。

 新約の時代になってから(特にキリストの復活後)の神は、罰を与えるという厳し

い神ではなくなっているとも言えますが、やはり、聖霊を汚す罪には赦しはありませ

ん。さらに、悔い改めたのに罪を犯し続ける人には厳しいです。

 栄耀栄華を極めたソロモン、と、よく言われるソロモン王は、異邦人とも(ユダヤ

教でない民)とも交流を図ります。それ自体は構わないのだけれど、他国の偶像崇拝

も受け容れてしまいました。

 そのことによって、神の怒りを買い、次の治世からイスラエルは南北に分かれるこ

とになります。

 以後約4世紀で南のユダ王国、北のイスラエル王国ともに滅亡し、近代のシオニズ

ム運動によって再び再建されるまで、ユダヤ人は世界に離散していくのですが…。

 

 新約の方は、イエス・キリストの弟子たちの最期を全員確かめてみると、辛く苦い

刑で死んでいるのだなぁ、とあらためて思いました。

 イエスが捕らえられるときには、散り散りに逃げた弟子たちが、そこまで堅い確信

に満ちて伝道していったのは、ペンテコステのときに聖霊が下ったからに他ならない

のですが、そんなに人格を一変させてしまう程の神の霊なのだな、と思いました。

 クリスチャンでもキリスト者でも確実な聖霊体験を持っておられる方も居られます

が、私には、未だ決定的という聖霊体験はありません。

 

 巻末に年表と系図が載っていて、いつの時代に何があったのか、この人物はどうい

う人物だったかを繙きやすくなっています。

 面白いのは、聖書登場人物の名が、それぞれの外国語に置き換えたときに、どう発

音するかの表が載っていることでした。

 ジョン・レノンの「ジョン」も、マイケル・ジャクソンの「マイケル」も、聖書の

人物の名前から来ています。

 

 今までに信仰を持って聖書を読んできた人も、各会派によって、大体聖書の同じ場

所ばかりを読む傾向にあるので、聖書全体を大雑把に把握するには、この本は便利だ

と思いました。

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コメント

  1. 山雨 乃兎 より:

    >sasasaさん
    ナイスを有り難うございます。
    お元気にされていますか。
    また、お寄りしますね。(^。^)
    >HALさん
    ナイスを有り難うございます。
    ご無沙汰していました。
    また、お寄りしますね。(^。^)

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