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「何をやっても、上手く行かない時ってあるよね」と言った知人の老人に、本当は言い返したかったこと。

真夜中のつれづれ記……

 昔話です。
 例の地元の図書館に、変な人ばかりが集まってコミュニティーが出来ていた頃。(いやはや、僕も充分、変な人だったんですが)
 当時の僕は、50歳くらい。
 そのメンバーのなかに、大手企業を退職されて10年ほど経たれた、清潔感とセンスのある老人が居られました。

「Kさん、聞いてくださいよ。実はさいきん、こんなことがあって」
 と僕が老紳士に語ると、老紳士は、
「何をやっても、上手く行かない時ってあるよね」
 と返してきたんです。

 次元が違うじゃないですか。
 そんな、普段そこそこに上手く行っていて、たまたま最近、嫌なことが続いたとか。
 そんな人生じゃないんです。
 当時の僕は、妻が亡くなった後で、精神障害の症状も酷く、生活の基盤も安定してないまま、夢だけを追いつづけて小説の新人賞投稿だけをやっていました。
 就職やアルバイトの応募もしたりもしていましたが、面接に通らず、働き始めても障害の症状の問題から長続きせず、ブログやYouTubeの運営もしましたが、一向にアクセスも上がらず、個人事業主として事業を起ち上げもしましたが、そのブログ開設でも、ネットショップでも、集客が上手くいかず形だけ残したまま休止状態。彼女も居ず、酒煙草代にも困る始末でした。
 そんな状態が、当時で、10年はつづいていたのです。

「何をやっても、上手く行かない時ってあるよね」
 何ですか? この科白は。

 その後も、最近でこそクラウドワークスの案件獲得から継続案件を獲得にも至り、状態は改善しましたが……。
 何をやっても、上手く行かない時、が、20年はつづいたことになります。

 こういう科白って、軽いんですよね。
 世の中、色んな人が居るんだから。

「アンタは、まだ益しな人生だよ」
 そう言いたかったですね。

 私はこのブログで万年筆の魅力を綴ってきましたが、実は長年、その万年筆を相棒に物語を紡いできた小説家でもあります。

 インクが紙に染み込むように、人の心の奥底にある「光と影」をすくい上げたい——。そんな想いで書き上げたのが、私の代表作『閉鎖病棟』です。

 閉ざされた場所で交錯する、剥き出しの人間模様。 作家として「本当に面白い、価値のあるものを届けたい」という一心で、一文字ずつ丁寧に命を吹き込みました。

 万年筆を愛するあなたなら、きっとこの物語の「手触り」を感じていただけるはずです。

 画面を閉じる前に、ぜひ一度、私の本の世界を覗いてみてください。

真夜中のつれづれ記……
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