橋爪功さん、高畑淳子さん、水野勝さん主演です。
ネジを作る会社で、技術職をしていた主人公。
定年退職してから、夫婦仲が上手くいってません。
プラモデルづくりが趣味の主人公。奥さんは、コーラスグループで楽しい日々を送る。
ご主人は、麻雀サークルで、奥さんは、コーラスグループの練習後のランチ会で、仲間同士、自分の配偶者の愚痴をこぼし合います。
物語の核となる話が、葬儀会社の業務。
現代の葬儀会社は、葬儀を執り行うだけが業務ではない。
生きておられるうちから、ご本人が亡くなられたときにどうするか、を記録しておくエンディングノートをつくったり、メモリアル映像をつくったりする。
熟年夫婦の娘と、ひょんなことからお付き合いが始まった、葬儀会社の営業マン。
終活フェアに来てもらった奥さんが、無料でメモリアル映像をつくってもらう権利を抽選で得る。
だが、ご主人は、それに反対。
葬儀屋が縁起が悪いという風潮と、必ず死んだときにはお世話になる、という現実。
ご主人と営業マンとの会話。
物語のなかで、新人営業マンは、葬儀屋の存在意義を身にしみて学習していきます。
物語づくりが、上手くできていると思いました。
視聴者を飽きさせず、新しい出来事が起こり、舞台(場所)も移動します。
この葬儀会社では、定年後から死ぬまでの人生を、「青春」ならぬ、「熟春」と言っています。
「夫源病」の話題も出てきます。
感想としては、人間、歳をとっても、思い出があればいつでも、その当時に戻れるのだな、と共感しました。
ご主人の会社時代の営業職の同僚、スピーチで話すのが上手いな、と思いました。過去の文化人や有名人の言葉を引用して笑いを得ます。それこそが教養だな、と思いました。
葬儀会社の営業マンと、本編主人公の熟年夫婦の娘との自然な出会い。恋愛は、一目惚れで片方から強烈なアプローチというパターンもありますが、お互いに触れあう回数が増えるごとに、相手の人間的温かみが分かって惚れていく、というパターンもあるな、と改めて思いました。
*関連記事、定年後、夫が家にいて妻がストレスが溜まる、という夫源病について解説した本の書評は、こちら→ 『夫源病(こんなアタシに誰がした)』読了
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