電撃大賞の選評

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                            第24回電撃小説大賞
                          3次選考 選評シート
作品名:キャバレー・ウエスト・ムーン
 この作品は 2次選考 を通過しました。 2次選考通過作は 応募総数5,088作品中216作品 です。
評価その1 項目 A B+ B B- C 総合B+ コメント
オリジナリティー ○B+
ストーリー ○B
設定 ○B+
キャラクター ○B
文章力 ○B+
評価その2 項目 A B+ B B- C 総合B+ コメント
オリジナリティー ○B+
ストーリー ○B+
設定 ○B+
キャラクター ○B+
文章力 ○B
舞台、登場人物、それぞれに個性が感じられ、また回りくどくも、淡白 にも捉えられる文体やテンポについても、読み進めるにつれ独特の 音楽っぽさが感じられるようになり、とても印象に残りました。 ストーリーの骨格を成すキャバレーを舞台にした各出来事1つ1つは 際立っているものの、一方で全体の流れにおける関連性が見えにく いため、終盤の展開がやや唐突に思えます。登場人物の独白が何 シーンかありますが、主義主張の出方が唐突すぎると読者が不意を 突かれてしまい悪目立ちしてしまうかもしれません。 世界観と文章表現が持つ力は特筆するべき点だと考えますので、何 か1つ軸となる要素があるとより魅力的な作品になるのではないで しょうか。
バーテンダーの目線でキャバレーのステージと、ステージバンドのメンツ やホステスの人間関係を描いた作品。自然なセリフ回しと簡潔な状況描 写が特徴で、流れるようにお店の様子や演奏を表現している(音楽は専門 外なので内容の真偽は不明ですが。ちょっと音楽用語がくどいかなという 部分はあります)。物語はダラダラとした日常があるだけと表現することも できるが、キャラがいきいきと動いていてセリフのひとつひとつに迫力があ る。また、ヤクザの抗争の舞台になったり、くすぶっていたキャラが輝くエ ピソードがあったりと、変化をつけているのもいい。エピソードは長々とひ きずることはなく、簡潔に未練なく終わって次のエピソードが始まってい る。歯切れの良さが音楽を思わせるのも本作の魅力になっている。ただ、 書いてから時間がたっているのか、阪神大震災の話題がちょこちょこでる ほか、同じ説明をエピソードが変わるごとに繰り返す部分があったのが少々気になる。
※各項目のA~Cの評価は、第3次選考 における選考基準のものです。

コメント

  1. sakamono より:

    う~ん、こんなふうに評価してくれるんですね。
    これを読むだけで、すごいコトだなぁ、と思います。

  2. 山雨 乃兎 より:

    >sakamonoさん
    この作品、書いたのが相当まえなのですよ。
    この頃は、「絶対受賞してやる」とやっきになってました。
    自営業を始めたり、作業所に行きかけたりして、すっかり書く余裕がなくなっていました。
    折角長期休暇をとったので、存分に書きたいと思っています。
    また、お寄りしますね。(^。^)

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