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「忙しい」と言っているのは、良いことではない。

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望むべき動機

「なんで、小説家になろうと思ったんですか」

 と、第三者に訊かれたことがあったんです。

 僕の答えは、これです。

「他人より、楽して稼ぎたいから」

 仕事は、四苦八苦して、苦労に耐えて報酬をもらい、余暇に、その金をつかって遊んだらいい、と。

 そういう考え方ありますけど、だいたい労働に行く日数は、週に五日ですよね。

 フルタイムと考えて、週に五日、不本意な我慢ばかりする時間を過ごして、

ようやく週末に休養や遊びですか。

 人生は有限です。

 その限られた時間のほとんどを、楽しくない時間、我慢する時間に使って、とすると、その人の人生、おおまかにみて楽しくなかった、ということになるでしょう。

 これが、高給取りだった場合でも、時間を費やすことによってしか得られない収入なら、もらったお金を使って楽しむ時間は、わずかですよね。

「忙しい、忙しい」

 と言ってる人をみると、私は、これほど頑張っているんだ、というアピールをしているように感じるんです。

たくさん稼いでも暇がないのでは、しんどい。仕事自体が楽しいならいいが……。

 人間に一番大事なのは、どんなことにも使える時間が多いことだと思いませんか。

 よく、ライスワークが大事で、その上にライフワークだ、と言う人が居るんですが、そのライスワーク、自転車操業じゃないですか。

 稼いだ分を、自分の癒やしと遊興に全部つかってしまう。

 それだと、いつまで経ってももっとお金が持てる暮らしにはならないでしょう。

 稼いだ分だけ、全部つかう。しかも、誰でもできる仕事、これをしているのは、僕は、自分の糞を食べながら栄養を回転させているネズミのようなものだと思うのですよ。

 投資とか、お金を増やすことも大事ですが、自由な時間を多く持って、自分のために勉強したり、将来に向けての創作も大事だと思うのですよ。

より幸福になるためには……。

 次の段階に上がるための時間をつくらないと。

 いくら知識的に頭がよくても、上限が決まった仕事に多くの時間をとられて自分の時間がないのでは、生きている意味がないな、と思うのです。

 とくに、雑学は多く所有しても意味がありません。

 色んなことを解決するノウハウ。誰かの役に立つ技術力。アイデアや新奇な作品を提供するための努力。これが大事です。

 生活のために働く時間を減らして、上述の内容を身につける勉強が必要です。

 たとえば接客業で、お客さんと接している時間が楽しい、というなら、それは一番いいことです。製品製造にしても、自分で改良品をつくりだして、その過程が楽しい、というなら、それはそれでいいのです。

 苦しいだけの時間を長くとらないで生きてゆけるように、変えて行きましょう。

 以上が持論です。

 私はこのブログで万年筆の魅力を綴ってきましたが、実は長年、その万年筆を相棒に物語を紡いできた小説家でもあります。

 インクが紙に染み込むように、人の心の奥底にある「光と影」をすくい上げたい——。そんな想いで書き上げたのが、私の代表作『閉鎖病棟』です。

 閉ざされた場所で交錯する、剥き出しの人間模様。 作家として「本当に面白い、価値のあるものを届けたい」という一心で、一文字ずつ丁寧に命を吹き込みました。

 万年筆を愛するあなたなら、きっとこの物語の「手触り」を感じていただけるはずです。

 画面を閉じる前に、ぜひ一度、私の本の世界を覗いてみてください。

真夜中のつれづれ記……
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