途中観てないところもありますが、今日、『はだしのゲン』を終わりまで観ました。
誰もが人生を狂わされた戦争。被爆者は、生き残っても後遺症に悩み、その辛さが伝わってきました。
それと、戦後は、物資が底をついて、誰もが食べる為だけに必死に生きなければならなかった、との状況というものがありありと描かれていました。
家族でさえ、病身の介護には億劫になる原爆症。本人の辛さも、画家(登場人物)を通して感じました。
現実に起こったことを本筋にして描かれています。そして、最終に近い場面で幼い娘が栄養失調の為に死んでしまう、という処では泣いてしまいました。
小説でも、最後がハッピーエンドにならない方が、読者のカタルシスを呼ぶと言われています。そういう意味では、自分の作品も、文学に傾くならば、悲劇に終わるべきだと、最近思っています。
しかし、『はだしのゲン』の場合は、現実を引用した作品だし、幼い子が亡くなってしまう現実が多分にあったのでしょう。
それにしても、石田ゆり子さんの演技は、何と心を打つのでしょうか。
たしか、去年の『火垂るの墓』のときも、迫真の演技でした。
「いつまでも、泣いている訳にはいかないのよ」と、子供たちを叱咤激励する、逞しいお母さん像になっています。
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