23歳の女性に交際や復縁を迫り、あげくに殺害した、というニュースを報道しているが、
そういう痴情のもつれが原因の凶悪事件は、現代だから特有のものではない。
大昔からある。
殺害にまで至るもめごとには進展していなかったろう、昔は。と思う人が多いだろうが、
殺害にまで至るケースも、大昔からある。
報道してほしいのは、現代だから起こるニュース。
時代が変わってきたから起こるニュースである。
「アンタが好きなんや」
と何度も言って、相手も自分を好いてくれているときはいいが、
相手が醒めて、
「もう、貴方とはつきあえない」
というと、
「アンタなんか死んでしまえ!」
となる心情は、誰にでもなる可能性はあるのである。
いわゆる、愛は憎しみに変わる、ということである。
男女のポジションが逆でも充分起こりうる。
それを、犯人がいかに異常であったかを説明するように原稿を仕立てる。
どんな人間でも、犯人と同じ行動を絶対にとらないとは言えない。
さらに、好かれていた女子も、犯人に対して、きちんと別れたい理由を説明したのか。曖昧な態度をとることは、相手に想われつづけることになる。
全ての犯人の行動が異常であるかのように報道されるが、思いが残っていることをメールで送信することなどは、異常という範疇には入らないと思う。
それなら、どうして、メールアドレスを早急に変えなかったのか。
言うまでもないが、悪いのは犯人である。
しかし、もう、こんな普遍的な三面記事的なニュースを、テレビニュースのトップ項目でとりあげてほしくない。
同じ事件でも、現代だからこそ起きる事件を扱ってほしい。