『すべての情報は1冊の手帳にまとめなさい』読了(追記あり)

蟹瀬誠一さんの、『すべての情報は1冊の手帳にまとめなさい』を読みました。


すべての情報は1冊の手帳にまとめなさい

すべての情報は1冊の手帳にまとめなさい

  • 作者: 蟹瀬誠一&「知的生産」向上委員会
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2008/12/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

感想は、追記をお待ちください。

追記・感想

 導入部

来年の手帳はどうしようか、と思ったので、この本を手に取った。

蟹瀬誠一さんが、本編主軸の文章を書き、その間に各分野で活躍されている七人のコラ

ムが挟まっている。

蟹瀬さんの場合、色々仕様種類が変転し、現在では、『能率手帳』の女性用のを使われ

ているらしい。

本編のなかで多くの人が異口同音に言うのは、手帳に書くことは公私混合(公私混同で

はない)しようということだ。そうすることによって、うっかり妻の誕生日を忘れるなど

ということがなくなる。

年間スケジュール、月間スケジュール、週間スケジュール、それぞれに、使い方が違う。

年間や月間スケジュールも大事で、それを見ることによって、長期を俯瞰して目標の達

成具合を知ることができる。

私の場合もそうだが、システム手帳を使われるという人はなかった。システム手帳は、

結局嵩張ってしまう。多く書き込めるのでどんどん散文的に書いてしまい、どこに何を書

き込んだかを探すのが不便になる。まあ、そういうこともなく、上手く使いこなしている

人もあると思うが。

 蟹瀬さんの手帳は?

著者は、『能率手帳』のA6サイズのものを使われている。このサイズが充分に書き込

める上にポケットにも入りやすいかららしい。

また、オレンジ色の表紙のものを使われている。目立つ色だと紛失しにくいし、作業で

乱雑になった机でも一発で探すことが出来るから、とか。

手帳に書き込む文章は、自分にだけわかる短い語句でいい、と著者は仰有る。

コラムで登場される方々のなかには、普段の仕事のスケジュールはグーグル・カレンダ

ーでしている、という方もおられる。クラウドサービスとして利用。この日は絶対に休む

という日をあらかじめ決めておいて、それをカレンダーに表示させ、その他の日には、折

衝先の相手にも自由に予定を入れてもらう、という方法をとられている。だから、この方

の場合は、手帳は持たず、メモ帳だけを持たれるという。

蟹瀬さんの場合に戻る。

携帯電話の番号交換というのをされない。会ってすぐ、携帯に番号を登録するというこ

とを。それをしても、会う人が多いので、折角検索しても、どんな人だったか思い出せな

いことがあるからだ。

手帳の挟み込めるポケットに、相手の名刺を入れられる。また、出会っている面と向か

っている場面で、相手の特徴や趣味などを短い記号で名刺に直接書かれる。但し、それを

快く思ってくれるかどうか、知っておかなければならないが。

その名刺を家に持ってかえってファイリングするらしい。それも別に電子化はしない。時系

列順にファイルに納めるだけである。

週間スケジュールの欄に、その日に会う人のフルネームと連絡先(携帯番号)を、敢え

てその都度書くという。そうすることによって、丸一年経って手帳を見かえしてみると、

頻繁に出現する人は、自分と懇意になった自分にとって大事な人だということがわかる。

そういう人の携帯番号を、はじめて携帯電話に登録するらしい。

私も前職の営業のときには、ケイタイの登録番号の数が500件ちかくになってしまっ

た。そんなに頻繁に連絡を取り合わない相手の番号は、名刺で確認するか、週間スケジュ

ールに書き込んでおくだけで充分かも知れないと思う。ケイタイのメモリーにも限りがあ

るのだから。

名刺を時系列にファイリングするのも、あとで、だいたいいつ頃に出会った人であるか、

を思い出しやすいからかも知れない。その方法での検索のほうが無機質な名前という記号

で探すより確実だ。

 ブロック日(仕事を入れない日)をつくる

蟹瀬さんご自身も、月間スケジュールでブロック日(仕事を入れない日)をあらかじめ

決められている。その日には遊ぶのではなく。遊ぶのにもエネルギーが要るから。身体を

休め、好きな本を読んだり、出会いたい人に出会うなどをする。また、ブロック日に、急

な予定(仕事の場合もあるが、例えば急な知人の葬儀など)に動けるようにする意味もあ

る。自分が急病になった場合も、その休養に充てることが出来る。

 和田裕美さんの場合の手帳術

コラム、和田裕美さん(日本ブリタニカ(株)営業)の場合の手帳術。

仕事に優先順位をつける。誰に向かってやる仕事なのかを考える。たとえば、社内会議

用の資料を長時間をかけて作り込むことは、上司に気に入られるためであり、本来はお客

さんに呈示する資料(たとえば、メニューや説明書)などを入念に仕上げるべきである、

と仰有る。

ひとつひとつの仕事を早く終わらせる。「忙しいから、時間を工夫して使いたい」とい

う発想よりも、仕事に優先順位をつけることが大事。

たしかに、仕事をしている最中に、「あれもしなくてはならないんだが…」と思いなが

らしていると手が鈍ります。優先順位をつけて、ひとつひとつの仕事に集中して早く終わ

らせる、ということですね。

仕事をするには、ベースとして「マインド」がある。仕事そのものに興味を持ってやる

とスピードも速くなる。

 休日に仕事をするのが苦にならない人

「私は仕事が趣味です」と仰有る。「だから、休日も家にこもって原稿を書く、という

のがほとんどだけど苦にならない。私にとっては『人に会わない』というだけで休息とし

ては十分なのです」【本文引用】

「けれど、そんな私を見て『休みにも仕事をするなんて』と否定的に見る人もいるでし

ょう。そういう人ほど、休みが取れないとイライラしたり効率が悪くなったりします。『休

日=仕事をしない日』と定義しているから、逆に窮屈になっているにすぎません。」【本

文引用】

たしかにこの考え方、一理あります。

成果が出てこそ仕事をしたと言える、という考え方でいけば、成果が十分でないのに休

日と決めた日にただ休んでいるだけでは目的に到達できない、と思いますね。

今の私で言えば、思いついたときに夜中でも早朝でも原稿を書きますね。遊んだあとも、

酒を飲んでいても、そのまま原稿書きに切り替えることがあります。普段から頭痛があり

ますからね。

今日は休み。今日は仕事と、きっちり分けられるのは、雇われている人の考え方である

ようにも思います。たとえば会社経営をしていれば、経営状態は常に変化しているわけで

すから、深夜でも手を打たなければならない場面もあると思うのですよ。

 和田裕美さんプロデュースの手帳

和田さんがプロデュースされた『W’s Diary 和田裕美の「売れる!」営業手帳』という

のがあるそうです。目標を実現するためのビジュアル化が、いくつもされている。

一年を12ヶ月ではなく、52週とする。ナンバリングしてある。

締め切りが52回あると考えられるから。モチベーションが上がるから。

一週間の中日、水曜と木曜の間に太線があるそうである。前半と後半に分けて、中頃に

目標の達成具合を把握し、達成へのアプローチを変える行動をとるためだそうです。

本編の紹介ばかりになって長文になるので、この辺で終わります。

蟹瀬さんが仰有っていたことですが、意識してメモをとる。メモの取り方でもコツがあ

ります。メモは、記憶の引き出しを開けるための鍵のようなものです。是非、本編を読ん

でみてください。

 近い締め切りの達成と人生全体での目標

コラムに登場する人も、蟹瀬さんも、ほぼ全員が口を揃えて仰有ることは、近い締め切

りの達成だけでなく、夢とも言えるような人生全体での目標を持って、日々の仕事と同時

併行で研鑽していくほうがよい、ということです。

そういうベースになる長期的な夢への研鑽があると、その人の活き活き度が上がってく

る、という意味のことを仰有っているように思いました。

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コメント

  1. 山雨 乃兎 より:

    >ビター・スイートさん
    ナイスを有り難うございます。
    感想、少しお待ちくださいね。(^。^)

  2. sakamono より:

    先日の記事にコメントした時に、私と同じ本を読んでいたのかな?と
    思いつつコメントしていて、今日の記事で、あ、同じだ、と思ったのですが
    私が読んだ本のタイトルは
    「情報は1冊のノートにまとめなさい」(奥野宣之著)でした。
    微妙に違いますね^^;。
    1年を52週と考える、というのは、なるほど!と思いました。

  3. 山雨 乃兎 より:

    >sakamonoさん
    似たタイトルですね。^^
    ノートには順番に、そのまま書き込むのが効率がよい、という内容を、ちらと立ち読みしたことがあります。
    いずれにしても、文字は記憶を呼び起こしますね。
    また、お寄りしますね。(^。^)

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