根本昌夫さんの、『小説教室』を読みました。
例によって、感想は追記をお待ちください。
追記・感想
大手の編集者・編集長を経て、現在はカルチャーセンターや大学で「小説講座」をやっておられる著者。
教え子が何人も芥川賞をとるという功績があります。
・作品の欠点を指摘されても伸びない。場合によっては書けなくなる。
・小説の文章は自由。情報を整理しないほうが、強く伝えることができる。
・小説を書くのに、特別な体験は要らない。必要なのは、「言葉」というものの扱いにかけてのセンス。
・短編小説は、一瞬を切り取る力が必要。だから若いときに書ける。
・「発達的危機」「状況的危機」。分岐点や危機がテーマになる。
・あなたが経験を書くとき、先達が書いたものとは時代背景が違うので同じものにはならない。
・プロの小説家も、テーマをたくさん持っているわけではない。
・取材は、資料や日記でもよい。実体験を聞くことにこだわる必要はない。
・読者を日常から脱出させる書き出しを。
・描写が上手くなるには、いい作品を多数読むこと。
・実体験ほど丁寧に書かねばならない。
ここまで、本編を紹介してきました。
一番、感想として共感したのは、「テーマをそのまま本文に書き込んではいけない」ということでした。
あくまでも、読者にストーリーや描写を提示する。そこから読者が自然にテーマを感じる、ということが大事だということです。