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『やめたら』読了

 大橋巨泉さんの、『やめたら』を読みました。


やめたら (角川oneテーマ21)

やめたら (角川oneテーマ21)

  • 作者: 大橋 巨泉
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/02/10
  • メディア: 新書

 例によって、感想は追記で挙げますので、しばらくお待ちください。

 

 追記・感想

 まず、『11PM』や『クイズダービー』で育ってきた僕らにとって、大橋巨泉氏が、もう70歳を超えられたのだという事実が、様々な意味で感慨深い。(今年3月で満75歳を迎えられる)

 まえがき、に始まり、四章に章立てて、ご自身が「やめたら」どうだろうか、と思われる事柄について書き連ねられている。(場合によって、それは、「やめたら」ではなく、「もっと、こうした方がよい」という提案だ。)

 生活、政治、スポーツ、テレビ、の、「やめたら」。
 その意見の動機は、西欧と日本との考え方や行動のギャップにあり、日本も外国も両方を体験してこられた氏であるからこそ、俯瞰して「この方が、より好ましい」という案を提示されている。それは、決して、どんな場合でも西欧のやり方が優れているという結論では必ずしもない。

 高校時代からアテネ・フランセ(地名なのか、大学名なのか、浅薄な僕にははっきりしないが)に学び、人前で物怖じしないで場を仕切る事の出来る(ご自身も自認されている)長所を活かして、ジャズ評論家、放送作家となられる。
 現役時代から、よく海外へは出かけられたとは思うが、「セミ・リタイア」後は、オーストラリア、ニュージーランド、カナダに長く住まわれている。
 そういう経緯から、日本人の善い処、外国のシステムの方が善い面が、俯瞰して見る事が出来るのだろう。

『煙草』は、耳が痛い。
 尤も、僕自身が完璧にやめた後には、巨泉氏と同じ事を言い出すかも知れない。

「ハイ・チーズ」「和製英語」(章中項目)では、英語の意味とか本当の意味が、なおざりなまま、マスコミか流行をつくる誰かが、定着させてしまうという変な形の話し。

 エコロジーに関しては、巨泉氏独特の説を披露。
 外国では(アメリカではなく他の、(どこか例に挙げられていたが正確な記憶がないので本編をお読み下さい)、国を挙げてエコロジー運動(少なくとも一人一人の意識)が徹底している。

 僕にとって意外だったのは、安全な水質ならば、ミネラル・ウォーターを買って飲むよりも、水道水で充分だという話しでした。(国によっては、水道水は非常に危険です。(それと、自分が持っていない腸内細菌を取り入れるので注意しましょう)

 燃油サーチャージの酷すぎる現状。

 政治の章では、世襲政治家の比率が日本は高すぎるという話し。

 スポーツの章では、日本の新聞、特にスポーツ新聞が高い事。
 ゴルフの話しで、「ハーフで飯」なのは、日本だけのシステムだという事。

 テレビの「やめたら」に出てきた話しで、考え方として僕が納得したのは、名選手が名解説者となるケースは稀にしかないという事でした。
 TVのバラエティー番組というのが、日本の場合は真の意味のバラエティーになっていないという事。
 多岐に亘るそれぞれに濃い(言い方を変えれば、「読ませるものがある」というレベルの内容の)コーナーがある番組をバラエティー番組というそうです。

 TVを皆、見なくなったのは、巨泉氏の指摘する事に原因があるのかも知れませんね。

【尚、本レビュー中の内容は、私の読力不足にて、正確に本編を提示できていない部分があるかも知れませんので、正確な処は、大橋巨泉氏のご著書にて、ご確認ください。】

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