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映画『春画先生』完視聴(追記あり)

 監督 原作 脚本・塩田明彦さん 主演・内野聖陽さん 北香那さんの、映画『春画先生』を観ました。
 例によって感想は、追記をお待ちください。

   追記・感想

【注意・このレビューは、ネタバレを含みます。】

 ストーリー

 以前大学で教鞭を執っていた「春画」の権威、芳賀一郎(内野聖陽)。
 芳賀が、「もしも君が、春画という物の本当の魅力を知りたいと思うなら、一度、私のところへ来るといい。明日にでも」と、ウエイトレスの仕事中だった春野弓子(北香那)を自宅へ誘う。
 春画の奥深さに魅了されていく弓子。同時に、芳賀に対しても恋心を抱く。
 芳賀の大学への窓口としての仕事をしていた、芳賀の実質弟子の辻本俊介(柄本祐)は、芳賀が創作意欲を刺激するために、弓子の性交の際の喘ぎ声を聞きたいと頼まれ、持ち前の口説きのテクニックと女性をその気にさせるスキンシップで、弓子を陥落させる。
 妻を七年前に亡くしてから、創作意欲も萎えていた芳賀だったが、弓子に強烈に惚れたことにより、創作意欲が甦り、『春画大全』の執筆に励む。
 春画を教えてもらうことの対価として芳賀の家に家政婦として勤める弓子だった。弓子は、芳賀の社交の場へも参加する実質弟子となり、秘かに芳賀に抱かれることを望んでいた。
 しかし、芳賀は、亡き妻への貞操意識があり、二人の肉体関係は、なかなか成立しない。
 或る春画鑑賞の会で、芳賀は、亡き妻と瓜二つの双子の姉(元々の恋人)と再会する。
 弓子は、芳賀が手に入れたいレアな春画を持つ富豪のところへ、富豪の要求する条件を叶えるため、弓子に富豪に身体を売ってほしいと頼み、弓子はそれを受け入れる。
 しかし、連れて行かれた先には、亡き妻の姉・一葉(安達祐実)が待っていた。
 そこで、隠れていた芳賀も加わり、芳賀が本当に求める倒錯した愛の交わりが、激しく行われる。

 感想

 感想としては、まず、春画の描かれ方の技法が分かって良かった。春画が作成された当時の時代背景についても知れて良かった。
 春画は、現代で言うポルノのような鑑賞に仕方ではなく、当時開かれた社交のツールでもあったことを知って驚いた。
 主人公芳賀一郎の公の場でのスピーチは、度胸があり、視聴者を惹きつける話力あって感服しました。ともかく、芳賀一郎の人間性が面白い。
 辻本俊介の狙った相手を秒で落とすテクニックは、凄いと思いました。
 春画の鑑賞の際は、ハンカチを口許に当てるのですね。唾液が絵に沫ばないための配慮なのか、多くの人が集まって鑑賞するときの礼儀なのか、正確なことが分からないので気になりました。
 さいきん観た映画に共通する感想なのですが、やはり教養がないと、或る種の出会いは起こらないと思いました。せめて、そのこと(美術など)に関心がないと。
 主人公、弓子の心が大きく動くときに、決まって地震が起きます。これは、面白い映像表現だと思いました。
 最後に、この映画に含まれている重視すべき寓意ですが、それは、「素直さと行動力が大事」「行動するから人生が拓ける」ということです。
 主人公、弓子は、先生に、「来い」と言われれば、すぐに行きますし、春画のことを先生から学ぶには、家政婦として先生の自宅に勤める必要があると分かれば、すぐに家政婦になります。先生のためなら何でもしたい、と思えば、実際にどんなことでも実行する。
 こういう素直さと行動力があるからこそ、今までとは違う世界に入っていけたのだと思います。

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