監督・タカハタ秀太さん 原作・ビートたけしさん 脚本・港岳彦さん 主演・二宮和也さん 波瑠さんの、映画『アナログ』を観ました。
例によって感想は、追記をお待ちください。
追記・感想
原作がビートたけしさんなのを、映画を見終わってから知りました。
脚本で多少のストーリー変更があったにせよ、凄く練られたストーリー展開だなと思いました。ビートたけしさんの小説は、一作は、ちょっとだけ囓り読みしてたのですが、説明が多すぎて、まだまだ小説家としてはこれからだな、と思っていましたが、今回の映画は、構成が練られていて人物の言動でも心の動きが充分に伝わったから、ビートたけしさんの小説の才能にも一目置く気持ちになりました。
恋愛には、ケイタイは必須アイテム。
ケイタイがないと、再会が難しいですよね。
主人公(悟)(二宮和也)に二回目の偶然の再会で意気投合した(美春みゆき)(波瑠)が提案したのは、同じ店に同じ時間来るという再会の仕方。毎週木曜日。
こういう逢い方が、より強い恋愛感情を育てます。
二人の出会いも、悟がお店用に調達したインテリア備品のセンスを、みゆきが褒めたことから。やっぱり教養やセンスは大事です。お互いにレアな調度品など(場合によっては絵画など)を知ってないと、こういう出会いは起きないですよね。
主人公の友達が、本心から友達のことを思っている、真の親友だと思いました。あんな友達たちに囲まれて、主人公は、その意味では幸せ者です。
本来なら、ここでみんな泣くんだろうな、と思える場面が何度もありましたが、僕は、感動はしたけどまったく泣けませんでした。僕自身がもう60代ということもあり、感性が違ってきているのかも知れません。
恋人の姉が、恋人(美春みゆき・ナオミ・チューリング)の世話をしたいという主人公(水島悟)に、「一時の感情で会ってもらっても~~ナオミがそれを望んでいるのかも分からない」と言って断るんですが、それはそうだろう、と思いました。
脳が麻痺して、回復の目処も立たない恋人の面倒を看るより、自分の将来のために動いたほうがいいでしょう。
最後は、悟の言葉に少しだけ反応するみゆき。
視聴者としては、みゆきの奇跡的な回復を見たかったですが、こういう展開のほうが現実的でしょう。
ただ、脳の麻痺でまったく意思疎通ができなかったみゆきさんが、言葉さえ返したというのは、これから回復していく明るい未来を予期させるラストシーンになりましたね。
本心からみゆきを愛している悟。まだ実際にお互いの気持ちを確かめ合った訳でもなく(それは、みゆきの日記によって、みゆきもまた、将来結婚する意思があるのは分かるのですが)、肉体関係もなく、それでも自分の後の半生を、みゆきと共に生きる決意には感銘を受けました。
余談ですが、悟は、行きつけの店(ピアノ)では、毎回札一枚で会計しています。お釣りをもらうシーンを見たことがありません。金額が丁度なのかな。やはり、懇意にしてる店なので、お釣りを受け取らないのでしょう。見かけは線の細い男なのに、男気があるね。
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