監督 脚本・森ガキ侑大さん 脚本・山崎佐保子さん 鈴木史子さん 原作・吉田修一さん 主演・江口のり子さん 小泉孝太郎さんの、映画『愛に乱暴』を観ました。
例によって感想は、追記をお待ちください。
追記・感想
【本レビューは、ネタバレを含みます。映画を観てからストーリーを知りたい方は、閲覧をお控えください。】
よく分からなかった点
全編観ましたが、完全には詳細が理解できませんでした。
吉田修一さんと言えば、有名な作家なので、その名を耳にしていました。
この映画、観る前に、原作を読んだほうがいいと、個人的には思いました。
よく分からなかったのは、主人公、桃子が、住んでいる離れの床下を掘って、自分が産むつもりにしていた子供のための服を掘りだし、匂いをかいで横たわるシーン。
離れは、結婚後作られたのか。母屋で生活していたときに妊娠・流産し、離れを建てる予定の地面に、それを埋めたのか。それにしては、離れもそれなりに古いし。
桃子が床板にチェーンソーで開けた穴に気づき、そこに何かを見つける義母。
何か、袋にはいった玉のようだったが、あれは、何なのか。
これらの点が不明です。(少なくとも僕の中では)
もし、分かっておられる方がいらっしゃったら、コメントで教えてくださいね。
ストーリー
主人公、初瀬桃子(江口のりこ)は、結婚8年目の主婦。会社勤めの夫(初瀬真守(小泉孝太郎)と、その母(初瀬照子(風吹ジュン)と暮らす。義母は母屋に住み、夫婦は、すぐ隣の離れに住む。
それほど辛辣ではないにせよ、義母は、桃子にときどき遠回りに嫌なことを言う。
夫は、夜の営みには淡白。桃子が会話で投げかけた言葉にも、気のない返事や卒の無い返事で返す。
桃子は、前職の伝手で、石けん教室の講師をしている。週一回ほど。それが、心の滋養にもなっていた。
桃子は、率先して近所のゴミ置き場の散乱しているのを掃除する。
猫(恐らく誰にも飼われていない放浪猫)の世話をしていたのだが、その猫を見かけなくなる。
桃子が持っているタブレットには、いつの間にか或る女性のSNS投稿が表示される。それを毎日確認する桃子。どうやらSNSの主は、若い女で、既婚男性と不倫しているよう。
町内のゴミ置き場で、不審火が何度も起こり、警察に注意喚起されるなど、物騒になっていく。
夫に浮気を告白され、別れてほしいと言われる。しかも、浮気相手は、夫の子を妊娠している。
この辺りから、桃子は、精神的に狂い出す。
ストーリー紹介は、この辺にしておきます。
感想
感想としては、主人公が可愛そうだと思いました。
夫に裏切られて、実家にも戻れないし、行くとこないやん、と。
しかし、もっと深く考えてみると、主人公桃子にも問題があったのかな、とも思えました。
桃子は、完璧な妻。毎日、手の込んだ料理を作る。しかも、お袋の味というより、料理教室のメニューですね。スペアリブを自宅で焼いたりもしていましたよ。
夫の身支度まで、完璧にこなす。アイロンかけもバッチリ。
話題が狭い。深い趣味などもない。
夫が、完全に家を出て行く段階で、桃子に言います。「もう桃子と一緒に居たくない」「つまんないんだよ」「桃子と一緒に居ても、まったく楽しくない~」
良妻を演じるからでしょうね。もっと肩の力を抜いて、ラフに接しないと、相手(夫)も桃子の懐に入れません。(同時に夫側の対応にも、ふられた話題を受け流すだけ、という愛想のなさも感じますが……)
別れるにしても、慰謝料はもらっても一時的な物でしょうから、これからどうするのかな、と思ってましたが、義母が母屋を壊して売って他へ出て行くと言い、離れには夫(真守)は住む気がないようだから、離れをあげる(譲渡する)と義母に言われました。
綺麗な終わり方とは言えないけど、 こんなもんかな、と思いました。
途中から桃子の境遇がもの凄く不幸になっていったので、共感の境地を通りこして、何故だかみていて笑えてきました。
江口のりこさん、凄い演技力。
余談ですが、女性で、チェーンソーのエンジンがかけられるのは凄く稀なスキルです。
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