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映画『前科者』完視聴(追記あり)

 監督 脚本・岸善幸さん 原作・香川まさひとさん 月島冬二さん 主演・有村架純さん 磯村勇斗さんの、映画『前科者』を観ました。
 例によって感想は、追記をお待ちください。

   追記・感想

 まず思ったのは、保護司って、あんなに若い女の人でも出来るのか、成れるのか、ということ。
 そこで、調べてみたんです。そうすると、保護司には、資格は要らない。ただ、成れる条件がある、ということでした。

【保護司の任期・年齢条件
 任期は2年ですが、再任は妨げないこととされています。
 新任又は再任の保護司候補者を委嘱する場合の年齢条件は76歳未満としています。
 ただし、希望すれば、特例的に、78歳の前日まで再任することが可能です。
保護司の具備条件
 保護司は以下の条件を全て具備する者から法務大臣が委嘱するとしています。(保護司法第3条)
・人格及び行動について、社会的信望を有すること
・職務の遂行に必要な熱意及び時間的余裕を有すること
・生活が安定していること
・健康で活動力を有すること】(法務省ホームページより引用→ 法務省ホームページ ) 

 保護司の活動には、報酬は無いそうです。
 だから、今回の映画の主人公の保護司は、コンビニのバイトと掛け持ちしていました。

 今回の一番の感想としては、犯罪、とくに殺人を犯す人には、よんどころない事情がある、ということを再認識しました。
 とても耐えきれない境遇の半生を送ってきた。だから犯罪を犯してもいいことにはならないが、充分に情状酌量の余地があるケースが多いことを知りました。
 本編で中心に描かれる保護観察対象の人は、幼い頃から義父からの暴力を受けていました。じつは、私も、父は酒乱で母に暴力をふるっていたのですが、この本編で描かれているような、子供にまで危害が加わる暴力はありませんでした。
 そして、目の前で母親が義父に殺されます。

 主人公が保護司になったのには、理由がある。それが、主人公にとってトラウマになっている或る事件でした。

 警察官の銃を強奪する事件が起き、その拳銃で次々に殺人が起こります。
 その被害者は、主要人物、保護観察対象の工藤誠と弟実が恨みを持つ人物たちでした。 二番目に撃たれる、市役所社会福祉課職員。この狙撃シーンが強烈なインパクトでした。じつにあっけない。
 自分たちを助けてくれなかった人、自分たちをいじめた人、自分たちに暴言を吐いた人が許せない。
 この気持ちは、よく分かります。
 銃が殺意のある人間に渡ったら、すぐに取り返さないといけない、と痛感しました。

 犯人が恨みを持つ人物は、義父のDVから逃れるための窓口。そして、自分たちが保護された施設の人たちです。
 こういう困っている人を助ける仕事の人は、仕事を完璧にやらないといけない、と思いました。中途半端な仕事では、問題のある家族が、さらに酷い状態になってしまいます。それだけに、こういう仕事は、責任が重いと思いました。

 自分こそ不幸だ、と思って生きている場合がありますが、この映画を観て、ここまで悲惨な人生もあるのか、と思いました。そんなケースが稀ではないことも分かりました。
 犯罪の事件を見るとき、犯行を採りあげて、酷いことをする人だから許せない、と第三者は思いますが、犯罪を犯す人には、情状酌量されるべき事情があることを、皆さんも考えてみてください。

 主人公が保護司になった理由になった過去の事件。
 主人公、阿川佳代(有村架純)が悪いわけではないが、被害者の息子から恨みを買ってしまう。しかも、その息子は、主人公の恋人だった人。どうにもやるせないトラウマを抱えた主人公の内面が細かく描かれた映画でした。

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