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相手の立場に置きかわって考えてみる、それが、本当のコミュニケーション

 高校に進学したとき、下校時に、昔からの知りあいの男子生徒に、こう言われたんです。

「稲見のう、なんで、こんなとこ、来たんやろのう?」

 僕が進学した高校は、ちょっと偏差値の落ちるところ。

 その知りあいは、僕が、小学校時代、神童と言われて、すごく勉強ができる状態をみていたので、そんな稲見が、こんな高校に来るとは情けない、と思ったんでしょうが。

 何で、腐すだけなんでしょうか。

 あれほど勉強の出来た、学年でトップの成績だった稲見が落ちぶれたのか、そこを、なぜ、訊かないのか。

 いじめが有ったからです。

 コミュニケーションで大事なのは、相手の立場に置きかわること。

 ただ、現在の事象だけみて、馬鹿にすることは、簡単にできます。

 私はこのブログで万年筆の魅力を綴ってきましたが、実は長年、その万年筆を相棒に物語を紡いできた小説家でもあります。

 インクが紙に染み込むように、人の心の奥底にある「光と影」をすくい上げたい——。そんな想いで書き上げたのが、私の代表作『閉鎖病棟』です。

 閉ざされた場所で交錯する、剥き出しの人間模様。 作家として「本当に面白い、価値のあるものを届けたい」という一心で、一文字ずつ丁寧に命を吹き込みました。

 万年筆を愛するあなたなら、きっとこの物語の「手触り」を感じていただけるはずです。

 画面を閉じる前に、ぜひ一度、私の本の世界を覗いてみてください。

真夜中のつれづれ記……
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