作品と言えるレベルのものではありませんが、ストーリーを思いついたので簡単にまとめてみました。
タイトル『最悪』
ミスターRは、某企業の総務部に勤める定年間近の58歳の男である。
週が明けて、ミスターRは、会社に向かった。
途中で煙草を切らしていることに気づいて、自動販売機に千円を入れた。
煙草は出たが、お釣りが出なかった。
苛々して最終的に商品選択ボタンを連打していたとき、そのボタンの傍の価格が目にはいった。
何と、セブンスターが1000円だったのである。
電子カード式の定期券を機械に通して、会社に出勤した。
人事部から受けとった社員の詳細表(マニュフェスト)をワープロで清書する。
リストラ対象者に納得させる為の書類だった。
会社は、吸収合併の話の対象となった。それも、蓋を開けてみると、相手の社にも同額程度の負債があり、合併の話は流れた。外国資本に目をつけられているという噂がある。買収を避けるには、規模を縮小して、ウチはそんな価値のない会社ですよ、と見せかけるしかなかった。故に、リストラは社員の半数の数に昇る。
朝、煙草を買ったせいで小遣いがなくなっていたミスターRだったが、昼には、同期の人事部の部長が飯代を貸してくれた。
社のちかくのコンビニに弁当を買いに歩いていると、車に巻き込まれた。
電気自動車だったので、エンジン音がせず左折してくるのに気づくのが遅れた所為だった。
病院に運ばれ、内蔵に損傷があるということで緊急手術になった。
翌日の昼ベッドで目を覚ましたミスターRは、医者にHIVウィルスに感染していると言われた。手術のまえに採血し、念の為、医者が検査をしたのだ。
ミスターRには感染に至る心あたりはなかった。
怪我は軽くはなかったが、医師の腕がよかったので二週間後には退院となった。
マンションに戻って、気になっている事を何度も妻に問うと、妻が浮気をしていたのが分かった。
閉経を過ぎていた妻だったのでコンドームは使わずにセックスをしていたのである。
次の日の朝、ミスターRとその妻は死んでいた。
夜中の三時に、マンションの隣りの部屋で硫化水素自殺があったらしいのだ。
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