随想『コオロギ』

 コオロギとは知らずに、殺虫剤を噴霧してしまった。

 すまん事をした。

 そのコオロギが、目に見えるところで苦しんでいる。

 つまんで外に出してやるべきだが、つままれるだけでも今のコオロギにとってはダメージが大きいだろうと思うと、それもできない。

 ずっと、視界の端で痙攣している。

 本当に済まなかった。

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