私の知人、それを探って推測してみると、現在、精神病院に再入院している人が多いと思う。
知人の再入院に関しては、推測も交えた事実なので、正確な事実でないことを、まず前置きしておく。
精神科に入院となれば、まずは、閉鎖病棟の保護室から、という形がスタンダードだ。
閉鎖病棟も保護室も、それが、どんなに辛い環境であるかは、拙著、『癈人つくりて…』に著している。
勿論、本人も、出来れば入院したくないのだが、病状が酷くなっていて、一般社会から逃げる場所を求めている場合もあるし、厭な余分な一言を言う一般の人から隔絶したい、という思いもあって入院するのだ。
だが、50歳前後や、60歳で入院、しかも、それ以前に入院歴あり、だと、10年くらいは、病院側が退院させない。
初めの、初期入院で、しかも病状が軽い場合で、三ヶ月。(入院期間だ)
病状が重い場合で、初期入院で八ヶ月や一年の拘留となる。
そして、二度目の入院は、初期入院時よりも長い期間を入院させられる。
いくら、病状が、劇的に好転していても、精神科医は、患者を、そのタイミングでは退院させない。
そして、3度目、4度目、となると、十年くらいである。
その間、許されるのは、外泊だけである。お盆や正月だけに、外泊許可が下りる。
私の知人、数人と、最近連絡がとれない。
もともと精神疾患があった知人だったので、考えられることとしては、自主的に入院したのだろう。
何とか踏みとどまってほしかった。
50前後から、10年の入院だと、人生が終わってしまう。
退院しても、最早、人生の挽回は無理になっている。
社会システムや医者が、どんなに理不尽か、を、拙著、『癈人つくりて…』では描いている。
さらに、精神病院では、機械による、人間の処刑も行われている。
一般の人は、俄には信じられないだろうが、精神病が重篤な患者を丸坊主にして、機械での処刑のときに、髪の毛が邪魔にならないようにしたうえで、担当精神科医の判断で、完治の見込みもなく重篤な精神病者であると査定された場合には、一応、家族に打診(了解ではない)をしたうえで、検体機という頭部をギロチンの刃で割ってしまう、見かけ上は、CT検査機にみせかけた機械で処刑される。
これは、事実である。妄想ではない。
家族には、遺骨だけが渡され、「院内にて、病態悪化のため死亡」という死亡診断書が、おそらく付されている。医者が断罪される場面はない。
ただ、新しい病院に、その機械が設置されているとは断言できない。時代の変化とともに、廃止の方向に向かっているだろうと思われる、このシステムの余韻を残す病院は僅かである。
国も、行政も、面と向かっては、この事実を認めないだろう。認めれば、人権問題を問われるからである。
この事実を、誰か有能なノンフィクションライターが暴いてくれることを望む。
先日、日本ホラー小説大賞に漏れた、拙作、『処刑病棟』をアップロードし、世に問いたいと考えている。
色々と、登場人物の設定を変えないと、各方面に不具合なので、しばし待たれたい。