ゲストから、職務質問に関してのエピソードのリクエストがつづいているので、
2事案目。
32歳ごろ、というから1995年だったと思う。
仕事にも行っていて、夜、たまに、隣市のジャズ喫茶で飲むことがあった。
飲んだあと、運転して帰ってくるのである。
当時は、警察に見付からなければそれでいい、という時代だった。
相当のんで、気分よく自宅駐車場まで帰ってくると、
車を出てすぐ、
「ちょっと来てくれるか」
と、私服の刑事らしき人と制服の警官に呼び止められ、
「免許みせてくれるか」
と言われて、提示すると、そのまま免許をとられてしまった。
「名前は?」
「稲見良一(本名)です」
「えー? ホンマか? 井上よしひろではないのか」
「えー? 何で、そんなこと言うてんですか。家すぐ、そこやし、町内では隣保長までしてるんですよ」
「住所は?」
と言いながら、免許の記載と照合する刑事。
「兵庫県西脇市」
「その下は?」
「**」
「番地は?」
「***」
刑事は、おれの車のほうへ少し動き、車を指さして、
「これ、誰の車や?」
「誰のって、僕のですやん」
「車検証みせてくれるか」
結局、疑いは晴れたんですけど、
「しゃあない。僕も、飲酒運転やし、切符きっといて」
と、馬鹿正直に申告して、呼気検査を受けて、酒気帯び運転で6点減点。
また二週間後くらいに、同じ店で飲んで帰ってきていたら、
途中で、大きな赤旗が見えたので迂回するも(隣市から西脇市にはいったバイパスあたりから警察の赤色灯がやけに目についたので、それをずっと避けて道を選んだのだが)、最終的には自分の駐車場のまえで待ち伏せされて、二回目の酒気帯び運転の切符を切られた。
実は、そのジャズ喫茶、そこに勤めていた人が、辞めてからオウム真理教の信者になったので、経緯の順番としてはオウム真理教とはまったく関係ないのだけれど、店自体が警察にマークされていたのでした。
それを察知していた友人・知人は、一時的に店に行くのをやめていたというのに、勘の鈍い僕は、通いつづけていたのでした。
当時の僕は、痩せていて、井上よしひろに似ていると言えば似ていた。
なんか、井上よしひろに対して腹が立ってきてね。
彼に間違えられたおかげで、二回も切符を切られて、中期免停になってしまったのだから。
それから、免停期間を短縮するための講習に明石に行ったら、
そこには、髪がストレートで長い色の白い女の人がいっぱい居て、男は、痩せたインテリ風の人が多くて、オウム真理教の信者っぽい人ばかりが集っていた。
ということは、彼らも、全員、オウム真理教の信者と間違えられて、酒気帯び切符などを切られた人たちということで、
ますます腹が立ってきて……。
一人ずつ、事情聴取みたいなのを受けるんだけど、
その場で、激昂した。
「何で、オウムと関係ないのに、二度もひっかからなアカンねん! 今、仕事変わるとこで免許は大事やのに、仕事でけぇへんなるやないか! 関係ないもんを疑うなよ! アンタや! アンタの顔は僕知っとる。アンタに職務質問受けたんやからなー!」
と、僕一人だけ爆発。
その後、免許の停止期間短縮の諸手続のため、警察官のほとんどは隣室へ移動。
その隣室から、
「稲見良一というのは、いったい、どういう人物なんだーー!?」
という警察の偉い人の怒鳴り声が聞こえてきた。
だって、僕、酒気帯びはたしかに悪いけど、これだけマークされたのはオウムに間違えられたからで、他に悪いことはしてないもん。
無事免許を渡されたのだけれど、免停期間短縮となっても、丸一ヶ月は車に乗れなかった。
みんなももっと、義憤に感じたら怒るべきだと思った。
1995年は、嫌なことばかりあった。
*次話は、こちら→ 職務質問記事3
コメント
(朝日を忘れた小説家)山雨乃兎[やまめ のうさぎ]のブログーーー総合目録
トップページを固定しています。最新記事は、(<<)ボタンで、ひとつ戻ってくださいね。 『雨のあと』 杉原川より こちらもご覧ください。→ 小説家、山雨乃兎の副業、『稲見商会』 このブログで真っ先に読むべきは、『ラフに語る、つれづれ記』です。 その後、全体を俯瞰するには、こちらのサイトマップをご覧ください。 現在、休筆中です。(アフィリエイト強化のため) ↑こう一旦は宣言したのですが、休んだのは二日ほどでした。相変わらず、毎日書いています。 ブログに掲載している作品は、ごく一部です。一旦賞に落ちた作品です。四ヶ月で200枚くらいのペースで、200枚程度の中編と300枚越えの長編を、九年間書きつづけていますので、短編も含めて、もう、何作書いたかは、忘れました。最長編は、606枚でした。 閲覧には、余分な緊張の必要がありません。 それが、ブログというツールの優れたところです。 どうぞ、ごゆっくり。(^^:; 1ページの表示記事数を、一件に戻しました。写真は、ほとんど200万画素、「軽い!」「表示が速い!」山雨のブログを、これからもご愛顧くださいね。 拙著『壁蝨(だに)』も、ご購読ください。 もし、このサイトに戻ってこれなくなったら、「山雨乃兎(やまめ のうさぎ)」で検索してみてくださいね。 よろしくお願い致します。 山雨乃兎 山雨フリークの方に、こっそりお伝えします。 このブログの記事を、隅から隅まで読むには、月別アーカイブがお薦めです。 現在の月別アーカイブは、こちら です。 【8件表示にしたので、動作が軽くなりました!】 執筆中の著者 山雨乃兎(やまめ のうさぎ)とは?↓ プロフィール(↑ ご覧になったあと、バックスペースキーで、戻ってきてくださいね) 山雨乃兎(やまめ のうさぎ)詳細プロフィール 本名、稲見良一。1963年6月6日、兵庫県西脇市に生まれる。二回の東京への家出時期を除いて、現在も、西脇市在住。 高卒。男性。現在独身。妻とは死別。 中学時代は、三年間吹奏楽部に在籍。担当楽器はトロンボーン。 三年生の時、友人たちの推薦で部長に抜擢される。同年、同部は全日本吹奏楽コンクール東播大会金賞受賞。 幼年...
さすがですね。これが事実だと、すごい経験していますね。ノンフィクション作家で売り出すほうがいいと思います。次回も期待しています。
こんにちは。飲酒で免停だと一回目、二回目はそれぞれ罰金はいくらでしたか?
>のりおちゃんさん
あとは、一つぐらいしかエピソードないですよ。
大した話じゃないので、あまり期待しないでくださいね。
>坂田さん
あまり正確には覚えてないのですが、12000円だったと思います。二回ともです。
免許の点数が、残り三点になったので、ヒヤヒヤものでした。
こんばんは。たまに拝見していますが、今回は傑作でしょうね。何人くらいのひとが見ているんでしょうね。そちらでわかります?
んーーーーーーいやですよねーーーえらそうに言われたのでしょ 腹が立ちますよーー 最近多いそうですけど 最近はどう?
>時のひとさん
この記事だけの正確なヒット数は、ソネットの解析の場合、出せません。
今のところ、一日の訪問者数が220~300ぐらい、PV(ページをめくった数)が、一日600~1000ぐらいです。
一度、閉鎖してURLを変えて再開してから戻してきたけど、全盛期に比べて落ちています。閉鎖前は、一日の訪問者数600ぐらい、PV2000ぐらいありました。
また、お寄りくださいね。(^。^)
>イボイノシシですがなにかさん
もう、完全に疑ってかかってましたね。偉そうに言われました。
最近、警察のパトロールが多いですよね。
最近は、僕は、差しこまれないように、シートベルトを締めて、制限速度を守っています。酒気帯びもしないしね。
また、お寄りくださいね。(^。^)