石井一久さんの、『ゆるキャラのすすめ。』を読みました。
例によって、感想は、追記をお待ちください。
追記・感想
元プロ野球選手、石井一久さんの信念を書いた本。
普段は、適当に手を抜け。ここぞというときに集中して力を入れろ。ということ。
一時に集中して、無理をすると、その後、不調を来して、長い目でみたときによい成績を残せなくなる。
しかも、これは、野球に限ったことではない、と。
その通りだな、と思った。
私も、仕事で真面目に全力で取り組みすぎて、精神的に不調を来したことがある。
・オトコ気を出す人は信用できない。
無理を承知で大役を引き受け、身も心もボロボロにして働く人、などのことを言うらしいが、ある瞬間は活躍できるが、活動年数が短くなってしまう。自分にとっても、チームにとっても損になる。
・憧れもライバルも必要ない。
結局は、自分がどうしたいのか、自分にできることは何なのか、でしかない。【本文引用】
野球選手の場合、それぞれに特徴や持ち味がある。だから、他人からアドバイスを受けても仕方ない。
・必ずしもリーダーを目指さなくてよい。
メンバーの地味な相談に乗ってストレスの芽を早めに摘んだり、リーダーとメンバーの間を取り持ったりして、裏でチームを支えることに長けた人、【本文引用】が、いざリーダーになってみるととたんに上手くいかなくなることがある。
裏方が合う人は、表舞台で注目されると力量を発揮できない場合がある。
・打たれてもケロリ。
打たれても、それが堪えていても顔に出さない。顔に出さないことによって、相手が苛ついてペースを乱す。
・自分を「僕」、アヤを「奥さん」と言う理由。
妻という表現が仰々しいから、らしい。話している相手に対して、ガードを下げる意味があるらしい。
・強豪校に行かなくてよかった。
強豪校では、野球ができる生徒がたくさん集まっているので、一軍に行けないこともある。
また、慣習の先輩からのしごきなどもあり、必要のないストイックさを要求され精神的に潰れてしまうこともあるらしいのだ。
中継ぎコラムの、甘利陽一さんの話も興味深かった。
メジャーリーグでの生活で、石井さんが、どのように精神的に安定しておられたのかがわかる。そうか、外国に行っても、この方法があるな、と思った。
詳しくは本編を。
・「犬ネタ」は興味を持ってもらうため。
石井さんは、インタビューで、ありきたりなことは言わない。
それは、興味を持ってもらうためであったり、新聞記事が書きやすいように、と思ってのことだそうだ。
飼い犬のことを語るのは、試合をみていた人がすでに知っている情報を提供するのではなく、近況を話したほうがお客さんが興味を持ってくれるだろう、という思いかららしい。
・違和感をひらめきに活かす。
引退セレモニーで、最後に当該選手がグランドを歩いて一周してお客さんに頭を下げる、というのがあるらしいのですが、それが、時間がかかりすぎて待っているチームメイトは興ざめするらしい。
そこで、石井さんが提案して自身の引退セレモニーでやったグランド一周の方法は?
詳しくは、本編を。
・大事な人にとって、特別な存在であり続けたい。
僕と親しくしていることが、彼らにとってちゃんとメリットになるような立場であり続けたい。【本文引用】
これは、私も思います。
その人とつき合っていることが、良い評価になるようでありたいですね。あの人とつき合うと株が上がる、ということですね。
それに、つき合っていることで、良いことが起きるような関係ですね。
・気づかない人は一生気づかない。
適性がないのに、ホームランバッターっぽい打ち方ばかり練習している人がいる。二軍に。
自分が、何に向いているかを気づいて、練習の仕方を変えないと一生そのままになる。
・免許なしで高級車を購入した理由。
ヤクルトスワローズの契約金で、ポンとメルセデスベンツのSLを買ってしまった石井さん。
教習所に通っていたが、キャンプが始まったので中断し、検定が受けられず、通い直して取ったそうです。
ヤクルトでは、当時、外車が禁じられていたのですが、石井さん、先に買ってしまって、後日球団スタッフに見つかって怒られたそうですが、笑ってごまかしたそうです。
窮場を、笑ってごまかす、というのも、いい手ですね。
私も、営業職のとき、プレゼンのときに見積書が出てこなくて後で出てきて社長から叱られたことがありましたが、笑ってごまかしました。
咎められるのは分かっているのだから、自分にとってもっともダメージの少ない方法を選ぶ、ことが大事。【一部本文引用】
・考えすぎない。
対戦バッターの細かい情報を意識しない。
相手の欠点を意識しすぎると、それが慢心に繋がってしまうことだってある。【本文引用】
考えすぎは、〝百害あって一利なし〟なのだ。【本文引用】
・本番ギリギリまで用意をしない。
早く準備をすると、試合が始まる頃にはテンションが落ちてしまうらしい。石井さんの場合。
これは、受験でも言えますね。
・リスクマネジメントは完璧。
自宅のセキュリティーがすごい重厚らしいです。
それは、外に出て仕事をしているときに、奥さんや子どもを心配して集中できない、というようなことにならないためらしいです。
まったく同感です。
全体の感想としては、やっぱり四六時中全力を出し切るということだと、疲弊してしまって、毎日の活躍ができなくなる、ということですね。
普段ぼーっとしているくらいでもいいのです。
大石内蔵助も、普段はぼーっとしていたらしいですから。
それで、周りから、「アイツは何考えてるかわからん」と言われても、年間を通して成績を出していれば、そういうキャラクターも認められるようになるのですね。
上手く手を抜く方法を学びましょう。
でも、肝腎なところは注力しましょうね。