山田真哉さんの、『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い』を読みました。
「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い~禁じられた数字〈下〉~ さおだけ屋はなぜ潰れないのか? (光文社新書)
- 作者: 山田 真哉
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/03/29
- メディア: Kindle版
感想は、例によって追記をお待ちください。
追記・感想
『食い逃げされてもバイトは雇うな』という前回の上巻の本のタイトルを撤回している訳です。
それは、その考え方だけがベストだと言えない事から。
色んな場面で二分法による結論だけを出すのではなくて、妙手を考えぬくことが大事だと仰有
っています。
私のブログ記事でも、大分まえに紹介しましたが、将棋を指すときに良い手、拙い手、とあり
ながら、悪くはないが、むしろコレだ、という手もあるのです。その妙手が、会計的な良策でも
ありビジネス的にも良策である場合があるのだと。
現象を多角的に見ることが大事なのだと仰有っています。
たとえば、国の予算などを見るとき、「無駄遣い」の額を見るのではなくパーセンテージを見る。これが、個人や小規模の法人の場合は実数を見ることの方に意味があるのだそうです。
常に何事に対しても懐疑的に見る。そうすることによって、そのデータが表すことが真実なのかどうかが見えてきます。疑って、別の視点でも検証してみるということです。
会計学的な考え方でベストの考え方が、ビジネスの場面では、必ずしもベストではない。
分かりやすく言えば、コストを節約して利益を出す、という考え方だけでは儲かる仕事のアイ
デアには足りない場合がある、という事です。儲かるかどうかは、いかに節約するかだけでなく、アイデアの要素も大きいのです。
今回は、ビジネスで儲けるには、どう考えればいいか、が、中心に書かれています。
感想としても同じく、ビジネスで成功する為の考え方と会計学的な考え方とは少しずれているのだなぁ、という事を強く思いました。
ビジネスで成功するかどうかは、その時の時代背景が大きく関与してくる。
前上巻への一部読者の反撥を言いくるめたという見方も出来ますが、「商売を上手くいかせる為には、会計学だけでは駄目なのだ」という論旨で説得力があります。
甚だ短い書評で済みません。