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『逡巡(しゅんじゅん)』読了(追記あり)

 「せきしろ」さんの、『逡巡』を読みました。


逡巡

逡巡

  • 作者: せきしろ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/01/01
  • メディア: 単行本

  例によって、感想は追記をお待ちください。

 

   追記・感想

 

 全編、掌編、短編を集めた書き下ろしです。

 友人から、「ユーモア小説」というジャンルがあると聞いたことがあったのですが、ま

さにそれ、ユーモア小説(諧謔小説)です。

 全話、オチがあるんですよ。

 最初はすんなり読めていて、最終的に落とされます。噴き出します。

  ときには辛辣にブラックに、ときにはほのぼのと。「実は……」という筆者の打ち明け

があり、見事に読者は裏切られる。

 その落差が大きい。

 だから腹を抱えて笑ってしまいます。

 鋭いセンスです。

 粗筋を書くと、ご作品の面白さを半減させてしまうので書きません。

 真面目な「だ調」の文体で、描写も充分で作品世界に引きこみます。その上で、最終的

に「ストンッ」と落とされるのです。

 最近、もやもやが溜まっている、なんて人は、これを読みましょう。気分が弾けます。

 流石です。上手い。

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