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可笑しな気候

 11月16日の深夜なのだ。

 こんな時季に、ハエが居るのだ。

 コーヒーカップにたかったのだ。

 殺虫剤で殺そうと、ムカデ用の凍結させる殺虫剤を噴射したのだが、ハエは、素早く逃げた。
 その後、麦茶の氷入りのコップにも、コーラを入れているコップにも次々とたかり、その都度殺虫剤を噴射したが、反射神経抜群のハエは、またしても素早く逃げる。

 仕方がないので、とりあえずコップを洗ってくることにした。
 コップを4個手に持って、母屋につづく戸を開けると、蝉が鳴いている。

 ツクツクボウシだ。

 どうなってるんだ。今は冬だぞ。

 よく確認してみると、蝉が家の裏で鳴いているのではなく、リビングで点けっぱなしになっているテレビの音声だったようだ。

 母は、耳が遠い。

 今から、また、新しいコーヒーを作ろうとしているが、
どうせまた、潜んでいるハエが出てくるのだろう。

 ゆっくりさせてくれよ。

 私はこのブログで万年筆の魅力を綴ってきましたが、実は長年、その万年筆を相棒に物語を紡いできた小説家でもあります。

 インクが紙に染み込むように、人の心の奥底にある「光と影」をすくい上げたい——。そんな想いで書き上げたのが、私の代表作『閉鎖病棟』です。

 閉ざされた場所で交錯する、剥き出しの人間模様。 作家として「本当に面白い、価値のあるものを届けたい」という一心で、一文字ずつ丁寧に命を吹き込みました。

 万年筆を愛するあなたなら、きっとこの物語の「手触り」を感じていただけるはずです。

 画面を閉じる前に、ぜひ一度、私の本の世界を覗いてみてください。

ラフに語る、つれづれ記
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