自作原稿抜粋

『第一回、東京家出の記』ーーー9

杉並での生活にも大分慣れてきた。  まだまだ、哲学科の大学生の先輩の後について回るだけで手一杯だった。  所長と、どれだけルートを覚えたかを確認される行程に出た。  新聞屋の仕事の場合、次の配達先への地図というのが、ト(隣り)、とかY字とか...
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『第一回、東京家出の記』ーーー8

次の日、俺は、夕方に目覚めた。  ホテルのチェックアウトを過ぎた延滞料を払って、ホテルを出た。  もう、俺には余裕がなかった。  第一条件として、住み込み(寝るところ有り)で待遇してくれる所であれば、どこでもいい気になっていた。  求人情報...
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『第一回、東京家出の記』ーーー7

銀行は三日連続で休みなのであった。  月曜日が祝日だったから。  眠っていない土曜日を過ごし、夜中じゅう歩いた後の日曜日。その夕方には、流石に俺は観念した。  ともかく休みたい、一旦眠りたい、そう思った。  警察に教えてもらったけど、質屋の...
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『第一回、東京家出の記』ーーー6

次の朝になって、俺は、面接に動く、とM君に伝えた。 「そうか、頑張れよ」  俺が、彼のアパートを出かけると、M君は、 「楽器、置いて行けよ。動き回るのに邪魔だろう」  と言った。  俺は、彼の助言には従わなかった。 「いいや、大丈夫だ」  ...
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『第一回、東京家出の記』ーーー5

次の朝、例の喫茶店に行った。  だが、まだ早かった。  一度、店を出、散歩し、(出来るだけ東京の各所も見ておこうと思って)二時間位時間を潰したが、結局、喫茶店に戻るしかなかった。  大阪からミュージシャンになる為に家出してきている同年代の男...
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『第一回、東京家出の記』ーーー4

東京駅に着いた。  金は充分にある。  とりあえずはねぐらの確保だ。  まずは、友達を作る動きにつくつもりだし、(デビューするにはバンド形態の方がいいかも知れないなどと思っていた)そうなれば、渋谷がいいか、と思って、僕は渋谷を目指した。  ...
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『第一回、東京家出の記』ーーー3

次の朝、ーーーお盆休みが十五日までだったと考えると、十七日になるがーーー僕は、個人が経営してる小さなスーパーマーケットで(コンビニというのは、当時はなかったと思う)サンドイッチとおにぎりと缶コーヒーを買って朝食をホテルの部屋で済ませ、チェッ...
自作原稿抜粋

『第一回、東京家出の記』ーーー2

僕は、いつものように、その日の朝、会社に向かった。  しかし、途中で、やっぱり前日まで考えていた家出が頭をもたげた。  もう少しで会社というところで、僕は車をUターンさせ、家出の道筋に入った。  隣りの市まで走ったとき、或る考えが頭をよぎっ...
自作原稿抜粋

『第一回、東京家出の記』

僕は、定時制高校を卒業してから、或る自動車会社のセールスの仕事に就きました。  定時制の時代は、学年がだぶっていて、不眠症とか事故の後遺症であったのもあって、大学に行かしてもらったんだ位に考えて、アルバイトぐらいしかしていませんでした。  ...
最近、読んだ本

曽野綾子著『人間関係』読了(追記あり)

曽野綾子さんの、『人間関係』を読みました。 人間関係 (新潮新書) 作者: 曽野 綾子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2013/04/01 メディア: 単行本   例によって、感想は、追記をお待ちください。    追記・感想  付箋...
最近、読んだ本

『余韻のある生き方』読了(追記あり)

工藤美代子さんの、『余韻のある生き方』を読みました。 余韻のある生き方 (PHP新書) 作者: 工藤 美代子 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2009/11/17 メディア: 新書 書評、ちょっと、いや、しばらく待ってくださいね...
真夜中のつれづれ記……

そろそろ、死の準備をしないと……。

酒をやめて健康状態がある程度回復した。  だけど、煙草は、かなり喫っている。 それに、生活時間帯がマチマチだ。  自分で自覚したんだけど、あと40年も長生きしたかったら煙草もやめるべきだし、早寝すべきだ。 でも、人間というのは、快楽を手放せ...
最近、読んだ本

曽野綾子著『人間の基本』読了(追記あり)

曽野綾子(その・あやこ)さんの、『人間の基本』を読みました。 人間の基本 (新潮新書)作者: 曽野 綾子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/03/01メディア: 単行本  感想は、例によって、追記をお待ちください。    追記・感...
最近、読んだ本

内田樹(うちだ・たつる)さん、名越康文(なこし・やすふみ)さん、橋口いくよさんの鼎談、『価値観再生道場 本当の仕事の作法』読了(追記あり)

内田樹(うちだ・たつる)さん、名越康文(なこし・やすふみ)さん、橋口いくよさんの鼎談、『価値観再生道場 本当の仕事の作法』を読みました。 価値観再生道場 本当の仕事の作法 (ダ・ヴィンチブックス) 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売...
最近、読んだ本

内田樹(うちだ・たつる)著『「おじさん」的思考』読了(追記あり)

内田樹(うちだ・たつる)さんの、『「おじさん」的思考』を読みました。 「おじさん」的思考 (角川文庫) 作者: 内田 樹 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 2011/07/23 メディア: 文庫   例に...
ラフに語る、つれづれ記

ブログSEO対策など、近況(2024年2月29日)

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ラフに語る、つれづれ記

バスケットボールの思い出ーーー9

しごき 「シゴキ」ですね。  二年生は、三年生になったら就活や進学活動のための勉学のために部をやめることになっていました。  それで、二年生が一年生のなかから、次の部長にふさわしい奴を決める。そういう動きをしていました。  どうやって決める...
ラフに語る、つれづれ記

バスケットボールの思い出ーーー8

リバウンドが重要!  シュートって、入らないときは入らないんです。  フォームも固まってきていて、打てば必ず入るという自信に満ちていたとしても、 スランプになって、決まらなくなることがあります。  そこで、重要なのは、味方のフォロー。  外...
ラフに語る、つれづれ記

バスケットボールの思い出ーーー7

思い出ではないですが、バスケットの技術の話です。  バスケットは、三歩あるいたら、それ以上はボールを持ったまま歩いてはいけないのです。(正確には、2歩ですね。合計何回、足が地面にくっつくかを計算しますから)  パスを受けとって、ドリブルして...
ラフに語る、つれづれ記

バスケットボールの思い出ーーー6(バスケットシューズ)

部に、僕と同じくらい背の高い部員で、しかも男前という奴が居たんです。  僕も男前でしたが、彼は、僕よりも、もっと洗練された男前なわけです。  目元が涼しい。すこし吊り目気味の、体型も細い男前です。(僕も当時は細かったんですが。僕の場合、細い...
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