河手眞理子さんの、『ペインクリニックでいろいろな病気を治せます』を読みました。
例によって、書評・感想は追記で挙げますので、しばらくお待ちください。
追記
殆ど僕は素人なので、充分な説明が出来ないことを、まず、お許しください。
神経に、運動神経(体を動かす筋肉を動かす神経)と、知覚神経(熱い、痛いなどを感じる神経)と、もう一つ(ちょっと忘れてしまいました)がある訳です。
体のどこかが痛いという症状に対して、病院では、その訴えにつきあってくれない。
けれども、随時、或いは常時痛いところがあるというのは、QOL(生活の質)から観ても、いい状態とは言えません。
散々、病院をまわった挙げ句、精神的な病だろう、と片付けられてしまうのです。
僕自体が、額の傷跡の痛みも含め、目に見えない症状に現在悩んでいます。
こういうはっきりした病気(検査では病気ではなくても実際に症状に悩んでいる状態)を治す、画期的な診断科が麻酔科のペインクリニックなのです。
その、著者による方法が、星状神経節ブロックという方法です。
この他に、硬膜外ブロックと、末端神経を麻痺させるブロック(名前は忘れました)があります。
星状神経節というのは、人間の首の辺りにある星状神経節を薬で麻痺させて(麻痺じゃなかったかも。麻薬的な麻痺の方法以外にも神経の伝達物質のブロックという方法もあったかも知れません。詳しくないので本編をお読みください)、痛みを脳に届かなくさせる療法をするという事です。
しかも、それは、一時的な手技なのですが、何回か繰り返す内に、片半身が副交感神経が優位になって、自発的に治癒しようという力が働き、元凶の病気も癒されていくということなのです。副交感神経が優位になって、血流量が増え、治癒力が最大限に発揮されるという事なのです。
ご自身が何故、麻酔科に専心されたかの経緯も忌憚なく吐露され、しかも、人々の痛みをとってあげたいという純粋な動機を、本文から窺い知ることができます。
西洋医学なので、やはりリスクはあります。
それを、隠すことなく書かれている。
この本を読んでいると、交感神経と副交感神経の入れ替わりが、生活に大事なのだな、と分かります。
例えば、この療法が恐いと思われる場合でも、副交感神経を優位にする生活にすることで、かなり、病状は益しになることが予見できます。意識的にそういう生活にもっていくことも不可能ではありません。
河手さん自身が前面に立たれ、星状神経節ブロックの良き点もデメリットも赤裸々に語られる部分、さらには、その真剣さが本文から伝わってきて、「ああ、この人は、本気で他人を思いやる、素直な良心があるのだな」と理解できます。
慢性病で悩んでいた人も、河手さんに相談すると、前の痛みが嘘みたいな未来に行き着けるかも知れません。
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