芥川賞受賞の田中慎弥さんの記者会見を動画で見た。
「えらい、はっきりヨッたったで」
との弟のニュースを見た感想を受けてのことだが。
「私が、もらって当然」
とは、なかなかストレートに言いましたね。
四回も候補になって落とされてるのだから、正直、しんどい、という気持ちもあったのでしょうね。
芥川賞選考委員の石原慎太郎氏が、かなり毎回、受賞者に対しても辛口な批判をしている。
それをズバッと切り返すのだから、すっきりしたと思う。
田中氏の作品は、まだ読んだことがないが、39歳になる今まで一度も仕事の経験がない、という経歴も、受賞者のなかでは珍しいのではないだろうか。
モブ・ノリオ氏も受賞当時は無職だったが、ずっと無職だったわけではない。
モブ氏の場合は、新人賞受賞してすぐ、その原稿で芥川賞だった、と思う。
田中氏は、既に作家として長く活動されている。が、芥川賞のまえの新人賞受賞までの経歴は珍しい。
地方新聞の文学賞などは、現役世代で性別が男で無職の人の原稿は採用しないし。
まあ、比較する賞が違うが。
それにしても、会見前日から、すてに、だいぶマスコミの取材攻勢に遭って、本人、訊かれることに嫌気がさしていたのではないか、と思える。
作家は、あれでいいと思う。
別に取材記者に直接怒っているわけでもないし。
本人も仰有ってたけど、これからも書きつづける、と。
磯崎憲一郎とは、およそ姿勢が対極にある、と思った。
どちらの生き方も、その人の選んだ人生だから。
納得のいくように。
僕の場合もね。
受賞記者会見の模様は、こちら→ 第146回 芥川賞・直木賞 受賞者記者会見(ニコニコ動画発、独自の総評を含む)YouTube動画
コメント
>ビター・スイートさん
ナイスを有り難うございます。(^。^)