部に、僕と同じくらい背の高い部員で、しかも男前という奴が居たんです。
僕も男前でしたが、彼は、僕よりも、もっと洗練された男前なわけです。
目元が涼しい。すこし吊り目気味の、体型も細い男前です。(僕も当時は細かったんですが。僕の場合、細いというより痩せすぎでしたね。178センチの54キロでしたから)
彼は、『スラムダンク』に出てくる流川くんのような風貌でしたね。
彼は、運動神経もいいのです。
その彼が、
「オイ、山雨(ホントは本名)。ここからシュートして入ったら、ナンボくれる?」
と、僕に訊きました。
オールコートの長い方の端から、反対側のゴールにシュートすると言うのです。
「それは、無理やわ。届かへんて」
「もし、届いたら、どうする? それで、もし入ったら。一万円くれるこ?」
「わかった。一万は出せへんけど、八千円やるわ」
その言葉を聞くが早いか、彼は、野球のボールを投げるように、片腕で投げました。
ゴールのボードに当たって、そのままリングに、スポット!
入ってしまいました。
その後、
「知らん。そんな約束したかな」
と僕は逃げました。
恐るべき奴です。
*次話は、こちら→ バスケットボールの思い出7
*トップは、こちら→ バスケットボールの思い出1
コメント
>kkkkさん
ナイスを有り難うございます。(^。^)