ブラバン(吹奏楽部)の、シゴキ

 バスケ部のシゴキについては、以前書きました。

 今回は、中学時代のブラバンのシゴキの詳細を。

 

 もともと、この部には、シゴキなどはなかったのです。

 ところが、僕の一つ上の年代が、最高学年になったとき、

唐突にはじまりました。

「俺らは、顧問の許可を得てるからなぁ」

 と、当時の部長は言っていました。

 

 シゴキといっても、しごかれたのは、金管の、ホルン、トランペット、トロンボーンの連中だけです。

 肺活量も大事だけど、一番大事なのは、息を安定させるための腹式呼吸のときの腹筋、だということで、

パート練習のときに、

空気椅子。

 これも酷いです。

 時間無制限。

 脱落した者だけを、さらにシゴク、というもの。

 脱落しなければ、逃げれるわけです。

 つまり、一人が犠牲になれば、あとの多数は解放される。

 

 しかしね。

 みんな、我慢して頑張るから、ゴールが見えない。

 

 そうすると、パートリーダーが、

空気椅子をしている部員の膝に乗る。

 それでも頑張って、全員保ちこたえていると、

パートリーダーが、空気椅子をしている状態の部員の腹を、

足で、蹴る。

「お前ら、ちゃんと力いれとるこ!?」

 と言いながら。

 

 僕のパートは、トロンボーンでした。

 トロンボーンのパートリーダーは、まだ、後輩が可哀想、と思うところがあった。

 だから、ほとんど、空気椅子はなし。

 だけど、足挙げ腹筋をやらされました。

 これも、脱落者だけに、第2ステージが待っています。

 ほとんど腹を蹴る、というようなことはしなかった、トロンボーンのパートリーダーでしたが、

そのシゴキの最中に、部下を引き連れて、トランペットのパートリーダーが来ます。

 

 ああ、これは、空気椅子をやらされる、地獄だ、と思っていました。

 そこで僕、トランペットのパートリーダーとトロンボーンのパートリーダーが話し合っているところに、掛け合って、

「僕、普通の腹筋なら、誰にも負けません」

 と言ったのです。

 実際、普通の腹筋には自信がありました。

「お前、そんなこと言う限りは、この中で、最後まで持ちこたえろよ」

 と、トランペットのパートリーダーに、きつく釘を刺されまして、

始めました。

 百回ぐらいで、みんな脱落していきましたが、僕だけ、(他にも居たかな)三百回つづけました。

「ヨッシャ! お前の根性はわかった」

 と言って、終わりにしてもらいました。

 

 帰ってきて、風呂に入ろうと、服を脱ぐと、パンツが真っ赤っか。

 湯が尻に染みました。

 尾てい骨の皮が剥けていました。

 家に帰ってきたら、夜中、精通がはじまった頃だったので、自慰をするわけですよ。

 体格でもかなわない。剣道や空手もやっていた先輩に対して、しごかれたのが口惜しくて、せめて、これくらいの悦びがあることが救いだ、と思いながら自慰をしてましたね。まさに、自分を慰めていたのですね。

 あんな先輩、早く死ね、と内心思いながら、それでも、耐え抜きました。

 それだけ、人前でトロンボーンを演奏することが好きだったのでしょうね。

 

 その後、晴れて部長に選ばれて、檜舞台を踏むこと

になります。

コメント

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  2. のりおちゃん より:

    その先輩とか同僚は、今どうしているか近況は知っていますか?
     また、宣伝している商会に依頼はありましたか?
     

  3. 山雨 乃兎 より:

    >のりおちゃんさん
    音信が途切れましたね。同級の部員や後輩の部員、先輩についても、まったく分かりませんね。20代の頃には、トランペットのパートリーダーにもトロンボーンのパートリーダーにも、地元で会っていますから、地元に居られるのかもですね。
    宣伝している『稲見商会』は、開店休業ですね。オークション出品が主な収入源になっています。

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