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車谷長吉 著『四国八十八ヶ所感情巡礼』読了(追記あり)

車谷長吉さんの、『四国八十八ヶ所感情巡礼』を読みました。


四国八十八ヶ所感情巡礼

四国八十八ヶ所感情巡礼

  • 作者: 車谷 長吉
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/09/15
  • メディア: 単行本
 感想は、追記で挙げます。しばらくお待ちください。
 追記:感想
 車谷長吉さんが、奥様の順子さんと、四国八十八ヶ所を巡礼するお遍路の旅の記録。
 車谷さんは、歩いてまわられた。歩き遍路は、全体の一割ほどらしい。
 みんな楽な道、近道をしようとするが、そんな事では極楽に行けないと斬り捨てられる。また、ご自身も、私小説として周りの人のことを散々書いてきたので、地獄へ行くだろうと覚悟なさっている。
 四国では、お通夜の晩、枕元に、その人がお遍路参りを実行したという証明である判衣(はんぎ)と納経
帳がないと、死んだ本人のことを悪く言われるそうだ。
 香川県と徳島県には、高知県、愛媛県に比べて、遍路道にゴミが十倍落ちている。お遍路道を世界文化
遺産に、という動きが香川県から出ているのは可笑しい。と嘆息される。両県知事には、もっと改善政策を
実行してほしい、と仰有る。
 それにしても、車谷さんは、お遍路道を、ほぼ全行程、歩きで巡られた。
 田んぼや道ばたで、野糞をする場面が多かったけれど、僕も車谷さん同様、神経症の薬を飲んでいるの
で便秘がちになる。車谷さんの場合は、それで下剤も同時に飲まれているので排便時期が不定期になって
しまう。僕の場合は、酒を飲むことで下剤の効果としている。
 一日に何十キロという道のりを歩かれて、喫茶店も公衆トイレも寺近辺に辿りつくまでないとすれば、僕が
行っても、やはり野糞をしてしまうだろう。
 回想が、文中に挟まれる。
 しんどい事の方を選んで生きてきて、最終的には作家になったと語られる。
 順子さんとの俳句のやりとりも随所に掲載されていて、現地でのエピソードも句に盛り込まれている。
 やっぱり、スローテンポで実際に歩くというのが、醍醐味なんだろうな、と思った。

・車谷長吉さんの他の著作の感想→  『世界一周恐怖航海記』  『人生の四苦八苦』

『妖談』

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