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天井を見るかどうか。

 そのお店の従業員か、反対にお客さんか、によって、とる行動として一番違うのは、そのお店の天井を見るかどうか、です。

 私は、喫茶店や大衆食堂やガソリンスタンドで、これまで働いてきましたから分かるのですが、自身がお客さんの立場でお店に行っても、天井は見ません。

 これは、買いたい商品のことが頭にあることがひとつの理由でしょう。

 それと、従業員というのは、8時間なりそれ以上の時間をお店で過ごしているので、お客さんの相手をしなくてもいい時間というのも出来てくるわけです。

 そういうときに、従業員は我が店の天井を見てしまいます。

 高い天井を、ぼうっと見る時間が、少しは出来てしまうのです。

 お客さんの立場で、行って、そこを意識してお店の天井を見ると、そのお店がメンテナンスに力を入れているか、とか、見えないところを清潔にしようとしているかが、はっきりわかります。

 蜘蛛の巣や電気の傘の埃をそのままにしているかどうか、も注目すべき点です。

 お店の天井というのは、お店の鏡なのかもしれません。

 私はこのブログで万年筆の魅力を綴ってきましたが、実は長年、その万年筆を相棒に物語を紡いできた小説家でもあります。

 インクが紙に染み込むように、人の心の奥底にある「光と影」をすくい上げたい——。そんな想いで書き上げたのが、私の代表作『閉鎖病棟』です。

 閉ざされた場所で交錯する、剥き出しの人間模様。 作家として「本当に面白い、価値のあるものを届けたい」という一心で、一文字ずつ丁寧に命を吹き込みました。

 万年筆を愛するあなたなら、きっとこの物語の「手触り」を感じていただけるはずです。

 画面を閉じる前に、ぜひ一度、私の本の世界を覗いてみてください。

ラフに語る、つれづれ記
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