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実録・ぎっくり腰ーーー優しいスタッフたちと、きつい看護婦少数

 リハビリのセラピストの方々は、言葉が丁寧で、謙譲語もつかって話してくださり、本当に嬉しかったです。ほとんどの方が20代の男性です。

 他には、看護師と掃除パートの方が居ました。

 男性の看護師には嫌な思いはしませんでした。

 しかし、女性の看護師の中に、きつい言葉を言ってくる人が少数いました。

ーーまだ座れない状態で、ストレッチャーに乗せられてお風呂に入って、身体を洗ってもらってその後、服を着せられているシーンでーー

「ボタンくらい、自分でつけてください!」

 ええ、なんで突然言われるんだ。
 コルセットをつけてもらう行程から服の左右に袖をとおしてもらって、その後ボタンです。
 寝ころがっている私に、今どの行程かはわかりませんでした。
 それなのに、急に激怒です。

ーー歩行器で歩けるようになった折り、丸1日便通がなくて、夜中にトイレに行ったのですが、便が固くて肛門でひっかかっていました。ーー

「済みませんけど、便が出ないので浣腸してもらえないでしょうか?」

「今はアカンわ。夜中で人が少ないから、明日の朝、昼勤の人が来てからにしよう」

 便が肛門でひっかかっているのに、そのまま寝ました。
 あとで聞いたのですが、夜勤は看護師3人態勢らしいです。
 でも、夜に同じ要望を出したとき、他の看護婦さんは浣腸してくれましたが……。

ーーリハビリパンツを穿いていて、かなり臭くなっていたので、ビニール袋に入れて捨ててほしい、と頼んだときーー

 その頃は、コルセットなしで20分すわるテストにも合格していて、お風呂は椅子にすわって自分で身体を洗えるようになっていました。
 だから、ベッド上ですわったり、ベッドの近くなら歩行器なしでも立てる状態でした。

「もう、リハビリパンツ、穿く必要がないんだけど、お風呂のときリハビリパンツ穿かせてもらっていて、それが臭くなってるから、自分で脱ぐからビニール袋に入れて捨ててほしいんだけど。パンツは自分で引きだしから出して穿くから」

「明後日、お風呂やろ? そのときでエエやん」

 臭いリハビリパンツのまま、2日間我慢しました。

ーーまだ座れなかった状態の頃、歯磨きには、口をゆすいだ水を受ける容器が用意されていました。歯磨きが終わったので、その容器を洗ってもらおうと、ナースコールを押しました。ーー

 やってきた看護婦は、大激怒。

「もーーう、なんでこんな忙しいときに呼んでんですか? 今の時間帯、忙しいことはわかってるでしょ!? そのまま置いておいてもらったらエエやないですか!!」

 昼勤と夜勤が入れ替わる時間帯です。
 しかし、その時間帯が忙しいことなんて、まったく知りませんでした。

 ここで私は、反撃に出ます。

「オタクも、棘のある言い方をしてですね。この時間帯が忙しいなんて知りませんでしたし、うがいの容器は、終わったらそのまま置いていたらいいなんて、それも知りませんでしたよ。以後、気をつけます!!」

 看護婦は、無言になりました。

 こういう嫌な感触を味わった入院生活でした。

 しかし、どんなに忙しくても、摘便や浣腸という汚れ仕事を率先してやってくれる看護婦さんも居ました。

 ここから学んだことは、顔の造りがいい人ほど忍耐が弱く棘のあるいいかたをする人が多いということです。

 私はこのブログで万年筆の魅力を綴ってきましたが、実は長年、その万年筆を相棒に物語を紡いできた小説家でもあります。

 インクが紙に染み込むように、人の心の奥底にある「光と影」をすくい上げたい——。そんな想いで書き上げたのが、私の代表作『閉鎖病棟』です。

 閉ざされた場所で交錯する、剥き出しの人間模様。 作家として「本当に面白い、価値のあるものを届けたい」という一心で、一文字ずつ丁寧に命を吹き込みました。

 万年筆を愛するあなたなら、きっとこの物語の「手触り」を感じていただけるはずです。

 画面を閉じる前に、ぜひ一度、私の本の世界を覗いてみてください。

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