筆記のときの万年筆の持ち方
*最初に補足です。
万年筆の部位、各部の名称を解説した記事は、こちらです→ 「万年筆の部位」万年筆おすすめ品紹介
ガチガチに握らない
肩の力を抜いて、柔らかく握りましょう。
ガチガチに力を入れて握ると、書いているときにペン先が震え、文字の線が震えます。
万年筆は、アナタの今の状態が鮮明に筆致に顕れるのです。
紙に対する角度
紙からの角度が、45~60度がいいでしょう。
寝かせすぎても、立てすぎても、インクが丁度良く出なくなります。
人差し指の第一関節を逆反りさせない
主観を含みますが……。
鉛筆やボールペンで書くとき、人差し指の第一関節を逆反りさせることがあると思うんです。
あの書き方だと、たしかに縦の線が意識的にまっすぐ引けて、横線が右肩上がりの勝ち気な文字が書けるのですが……。
どうしても筆圧が高くなってしまいますよね。
あの書き方が、どうしてもいけないということは有りませんが、万年筆で書く場合は、人差し指の第一関節を逆反りさせない書き方をおすすめします。
万年筆での書き方
筆圧をかけない
筆圧をかけ過ぎると、最悪の場合、ペン先(ニブ)が曲がって、切り割り(スリット)が開きっぱなしになってしまいます。
鉄ペンのほうが金ペンよりペン先が変形しにくいのは確かですが、筆圧をかけすぎると、どっちにしてもペン先は変形してしまいます。
ペン先のペンポイントが紙に引っかかったら、さらに筆圧を弱める
万年筆のペン先が苦手な、筆記のときの動きは、漢字で例えると、上向きの「はね」です。
とくに、垂直に近い角度で書いていると、ペンポイントが紙に引っかかることがあります。
ペンポイントのエッジが丸まっていない場合に起こりやすいので、ペンポイントを磨いでくれる専門家もいるようです。
ただ、この向きへの筆記では、よくあることなので、紙に引っかかったと思ったら、すぐに、さらに筆圧を弱めましょう。(引っかかったときは、紙から逃げるのです)
書き終わったら、必ずキャップをする
万年筆のインクは、水性なので、書いている間も常にすこしずつ蒸発しているのです。
キャップをしないで放置していると、蒸発で、タンクやコンバーターやカートリッジのインクが無くなってしまいます。
また、インク漏れを起こした場合でも、キャップをしていれば、被害はキャップ内部に限られます。
毎日使いましょう
定期的な洗浄は、おすすめですが、基本的には、水性染料インクで、毎日つかっている場合、インク詰まりを起こすことは少ないです。
日記を書くとか、メモをとる、ということでもいいですし、私のように原稿を書くということでもいいです。
万年筆は、使うほど、その人の癖が染みつきます。
ペンポイントが、その人の書き方の癖のとおりに、ちょうど良く削れていくのです。
だから、毎日書いていると、余計に愛着が湧きます。
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コメント
長く使っていなかった万年筆をまた使いだしたのですが、なかなかインクが出ないので、かなり力を入れて書いていたら、そのうち書けるようになりました。今は、軽く書いても太い字になってしまいます。スリットが開いてしまったのかもしれませんね^^;。
同じ紙で書いても、前より太い字になるなら、やっぱりスリットが開いてますね。
ちょっと字幅が太くなっても、それでもいいと思えるなら、そのまま使うのもアリです。
インクが出ないときは、カートリッジ式ならカートリッジ本体を押してインクを出す、という方法もありますよ。基本的には、カートリッジを交換したら、ペン先を下にして待つことですね。
カートリッジとコンバーター両様式の場合は、是非、コンバーターを使ってみてください。吸い上げるので、インクが出ないということがありません。