文藝春秋の『喫煙室』2007年版を読みました。
例によって、感想は追記をお待ちください。
追記・感想
複数の著者によって語られる、日常、逸話などのエッセイをまとめた本。
浅田次郎さんのエッセイでは、天皇家御用達の煙草の思い出が語られる。
また、将棋の棋士も寄稿している。棋士の日常が垣間見えて興味深かった。
寄稿者には、文筆家が多いせいか、ゆったりとした日常の時間の流れを感じる。
鬼海弘雄さんの、マグロ漁船でショートピースの話が、実にリアルだった。こういうリアルを語れるのは、やはり実体験があったからだろうと思う。
文筆業に進むまでの遍歴が重い作家は、話を聞いていて楽しい。
父と自分、自分と息子の話が出てくるエッセイは、私にとってとても興味深い。私には、子がないからだ。
一、二作ほどは、煙草のことがまったく出てこないエッセイもあった。
そんなエッセイでも、煙草を吸っているような気分で楽しめた。