痛いパス!
同年代には、強豪女子中学バスケ部の監督に指導してもらった、同中学出身の男子も居たわけです。
その中学の監督は、非常に怖かったです。
一度、練習試合に行きましたが、声が怖い。
ビビります。
その中学出身の同級生が、これまた声に迫力のある、非常に威圧感のある奴でした。
「オイ!」
という、この声が、そもそも威圧感がある。
少し鼻にかけて、相手を挑発するような感じで発声する、「オイ!」です。「オイ」と「オエ」の中間ぐらいの発音です。
身長でこそ僕が勝ってましたが、身体の体積が大きい。
存在感ありすぎです。
喧嘩をふっかけて、相手が乗ると、絶対に退きません。
その同級生が、練習のとき、
ドリブルをしながら、走りながら、お互いにパスをして、
最終的にゴールを決める、という練習をしていたのですが、
パスが、急に来るんです。
普通、目で合図をしてからパスは出すもの、と僕は思っていましたから、
何の合図もなく、相手がドリブルをしながら走っているときは、
こちらも悠々と併走していました。
が、
突然、強力な、強い速いパスが、顔めがけて飛んできます。
実際に、一度、顔にモロに当たりました。
「オイ、なんじゃ、それは?」
と僕が訊くと、
「しっかり、スタンバイしとけよ。いつパスが来てもエエように」
「合図するもんやろが」
「合図せんパスもあるわ」
まあ、こいつの言う通りだったですね。
まったく味方を見ないで、突然パスすることも、上手なチームではあります。
その方が、対戦相手に感づかれませんからね。
こうやって、僕は鍛えられたのでした。
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