皆さんは、精神科の閉鎖病棟とは、どんなところだと思われていますか?
精神を病んだ人が、適切な治療を受けるところ。
適度な運動、規則正しい生活に慣れさせる、ゆったりと看護師や医師にケアしてもらえる。
実際に、そういう良い環境を提供している閉鎖病棟もありますが、現実は、そうでないところも存在します。
この作品、『閉鎖病棟』を読むことによって、精神科閉鎖病棟の或るケースを体感していただけます。
主人公、黒岩盾男は、自身の抱えていた問題が元で、関係の薄い同級生からの身代わり借金に応じてしまいます。
その後、毎日、サラ金業者からかかる督促の電話。
借り入れは、4社。
一日にかかってくる電話は、1社につき2回。
合計、一日に8回の電話が、連日、黒岩を追い詰めます。
しかも、そのとき、黒岩は、前職を辞めたところで無職。返せるはずもありません。
このストレスと、黒岩自身が抱えている問題のダブルパンチで、黒岩は、統合失調症を発病。とても一般社会では生活できない症状が出て、自ら精神科を受診し、任意入院します。
黒岩盾男は、どうなってしまうのでしょうか?
【著者の経験とフィクションを交えて描く、小説『閉鎖病棟』】
帚木 蓬生さんの、『閉鎖病棟』とは、タイトルが同じですが、同名異作です。
帚木さんの作品とは、また違った角度で、閉鎖病棟を描写します。
様々な意味で、考えさせられる作品です。
是非、ご一読ください。
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