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医師と患者の対話

 知人女性が泌尿器科または皮膚科に行ったとき、順番を待つ間に、診察室から漏れ聞こえてきた医師と女性患者の会話。

「先生、私、私の大事なところ、もの凄く黒いんです。それで石けんでゴシゴシ洗ってるんですが白くなりません。これは病気なんですか。どうしたらいいんでしょう」

「そこは、そんなにゴシゴシ洗ってはいけません」

「でも、黒いんですよ」

「そこは、黒くていいのです」

「病気ではないのですか」

「病気ではありません」

「でも、他の人は黒くありません」

「人により、割と白い人も居ますが、黒い人も居ます。そこが黒いのは、そんなものなんですよ」

「納得がいきません」

「もう終わりましょう。他の患者さんも待っておられますから。ともかく大丈夫ですから」

 私はこのブログで万年筆の魅力を綴ってきましたが、実は長年、その万年筆を相棒に物語を紡いできた小説家でもあります。

 インクが紙に染み込むように、人の心の奥底にある「光と影」をすくい上げたい——。そんな想いで書き上げたのが、私の代表作『閉鎖病棟』です。

 閉ざされた場所で交錯する、剥き出しの人間模様。 作家として「本当に面白い、価値のあるものを届けたい」という一心で、一文字ずつ丁寧に命を吹き込みました。

 万年筆を愛するあなたなら、きっとこの物語の「手触り」を感じていただけるはずです。

 画面を閉じる前に、ぜひ一度、私の本の世界を覗いてみてください。

ラフに語る、つれづれ記
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